デビュー以来、本誌でも積極的に取り上げてきた「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」受賞のプジョー 208/e-208。その試乗インプレッションを真っ先に担当した石川氏はどう評価してきたのか。あらためて、その概要をここで紹介してみたい。(Motor Magazine2021年3月号より)
見やすく新鮮な「3D i-コックピット」のメーターパネル
2020年7月に行われた新型プジョー208の日本発表会ではガソリンターボエンジンを搭載するICE(内燃機関)仕様の208と、ピュアEVのe-208を同時にお披露目した。電動化を同列として扱い、ユーザーの使い方や好みで動力源を選ぶ「パワーオブチョイス」という姿勢を標榜して、「EVは特別ではなく、身近な存在だ」と静かに主張しているのだ。
パワートレーンが異なるにもかかわらずスタイリングや居住性/実用性の共通化が可能なのは、グループPSAがB/Cセグメント用に新開発したCMP(コモンモジュラープラットフォーム)が、電動化を前提に設計されていたからである。
新型208/e-208でのトピックである「3D i-コックピット」を象徴するのが、新たに二層表示となったメーターパネル。数字やさまざまなADASを始めとする機能の作動状況を奥と手前の2つの層に分け、手前側を半透過式として表示する。これが確かに見やすくて新鮮なグラフィックスなのだ。