ダイナミクス面のパフォーマンスはもちろんのこと、内外装のデザインやその使い勝手も含めてプジョー 208シリーズの高い実力を認めた石井氏。「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」受賞のこのモデルから感じられるソウルについてサーチしてもらった。

センスのよさと合理性を兼ね備えたコックピット

そういった基本的な実力の高さに加えて、高い位置にメーターを据え、小径ハンドルと組み合わせたコクピットの完成度にも好感を持った。以前は、操舵感がクイック過ぎて慣れないとノーズが過敏に反応してしまう感覚もあったが、新型ではついにモノにしたようで、少ない操作量というメリットが違和感のないフィーリングと両立されている。

一見すると奇をてらったレイアウトでデザインコンシャスに思えるが、ヘッドアップディスプレイがなくとも視線移動が少なく、ハンドル操作が楽だというドライバーフレンドリーなコンセプト。実に合理的で、それをセンスよくまとめているのがいかにもフランス的だ。

かけたコストに比例していいモノができるのが日本車やドイツ車の常だが、フランス車はちょっと違う次元にいるように思えてならない。

そうした美点はより庶民に近いBセグメントでこそ光り輝き、多くの人に幸せなカーライフをもたらす。日本でもその価値は評価され、プジョー、シトロエンなどフランス車のシェアは右肩上がりだ。(文:石井昌道/写真:永元秀和)

画像: 208のコックピットまわり。とても合理的な思想で設計されている。

208のコックピットまわり。とても合理的な思想で設計されている。

プジョー208GTライン主要諸元

●全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm
●ホイールベース:2540mm
●車両重量:1170kg
●エンジン:直3 DOHCターボ
●総排気量:1199cc
●最高出力:74kW(100ps)/5500rpm
●最大トルク:205Nm/1750rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・44L
●WLTCモード燃費:17.0km/L
●タイヤサイズ:205/45R17
●車両価格(税込):293万0000円

プジョー208アリュール主要諸元

●全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm
●ホイールベース:2540mm
●車両重量:1160kg
●エンジン:直3 DOHCターボ
●総排気量:1199cc
●最高出力:74kW(100ps)/5500rpm
●最大トルク:205Nm/1750rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・44L
●WLTCモード燃費:17.0km/L
●タイヤサイズ:195/55R16
●車両価格(税込):259万9000円

プジョーe-208GTライン主要諸元

●全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm
●ホイールベース:2540mm
●車両重量:1500kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:100kW(1360ps)
●最大トルク:260Nm/300-3674rpm
●バッテリー総電力量:50kWh
●JC08モード航続距離:403km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:205/45R17
●車両価格(税込):423万円

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