「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、日産 マーチ(4代目)だ。

一般道でも高速道路でも走りに不満はないだろう

画像: インパネはキューブにも通じる丸みを帯びたデザイン。メーター中央のディスプレイには車両情報やタイヤの向きも表示できる。

インパネはキューブにも通じる丸みを帯びたデザイン。メーター中央のディスプレイには車両情報やタイヤの向きも表示できる。

また、ステアリングではアシストトルクの適正制御を行うなど、各所が着実に進化している。こうしてブレのない安定したコーナリングを見せつつ、硬いわけではなく乗り心地にも配慮された、日本人好みの味付けが出ている。100km/h巡航の車内は、風切り音やロードノイズがそれなりにある。それでも、不快な振動が少ないのは好印象。大きなギャップではゴツンとはくるが、けっこう収まりはいい。

アイドリングストップには違和感はなく、最初はエンジンがストップしたことに気づかなかったほど。それでもメーター内のディスプレイに、停止時間と節約した燃料が表示されるから、燃料を節約していることにすごく実感が湧く。市街地走行ではアイドリング時間が増えるわけだから、当然その振動対策には気を遣っており、アウターバランサーという機構を使っているが、これの効果は抜群だ。

インテリアでは、インパネはツインバブルというユニークな形状で、包まれ感と広々感を両立させたもの。視界はとてもスッキリしており、メーター類は見やすい。タイヤの向きを教えてくれる表示も、ビギナーにはありがたい装備になりそうだ。

一般道では積極的にアイドリングストップが作動してエコドライブを体感でき、高速道路ではしっかりとキビキビ走れる新型マーチ。どちらをメインに使っても、楽しい毎日を予感させてくれそうだ。

画像: ワイドなギア比のエクストロニックCVTが効果的なようで、加減速に適応したトルクが引き出されているようだ。

ワイドなギア比のエクストロニックCVTが効果的なようで、加減速に適応したトルクが引き出されているようだ。

■日産 マーチ 12G 主要諸元

●全長×全幅×全高:3780×1665×1515mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:960kg
●エンジン種類:直3 DOHC
●排気量:1198cc
●最高出力:58kW<79ps>/6000rpm
●最大トルク:106Nm<10.8kgm>/4400rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:26.0km/L
●タイヤ:165/70R14
●当時の価格(税込み):146万8950円

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