クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車プジョー 508SW GT ブルーHDiを紹介していこう。第9回目の今回も順調に稼働したプジョー508SW。月の走行距離も1700kmを超えている。その1/3は高速道路を走るような移動ということもあり、燃費も14km/L台なかばをキープ、スタッドレスタイヤに交換して燃費が悪くなることもなかった。(Motor Magazine 2021年4月号より)

いつもの508SWと動きが違うと思ったら・・・

先月、ヨコハマのスタッドレスタイヤ アイスガード6を装着したことは報告した。まだスノードライブはしていないが、やはり「いつ雪が降ってもいい」という安心感が違う。交換後、2000kmほど走ったのだが、スタッドレスタイヤを意識させない快適な乗り心地にはとても満足している。たとえば乗員にスタッドレスタイヤの装着を告げても、ほとんどの場合はそれに気がつかない。とくにその静粛性はとても驚くことが多い。

先日、珍しくスタッフの運転する508SWの助手席で移動した。なんだかいつもとクルマの動きが違うなと思ってメーターを見るとドライブモードが「コンフォート」であった。私の場合は、ほぼ「エコ」だ。最大トルクの太いブルーHDiは、速度域が低く、2000rpm以下を頻繁に使うような都内の移動や高速道路をACCを使って法定速度で淡々と走るようなシチュエーションであれば、これで十分だからだ。時々ワインディングロードを走る時は、「スポーツ」にすることがあるが、それ以外はほぼ「エコ」を常に選択している。

夜のドライブに重宝する「ナイトビジョン」

さて、プジョー車は、インテリアにiコックピットを採用している。当然508SWもそう。これはメーターを小径ハンドルの上から見ることで、すべての表示がとても見やすいことが特徴なのだが、今回注目したいのは、そのメーターだ。

表示は、「最小」「ダイヤル」「ドライブ」「パーソナル」と実に多彩である。それぞれ表情も表示される情報も違うので必要や好みに合わせて選べばいい。ちなみに私は、ほぼ「パーソナル」表示にしている。そしてその中でも夜のドライブでとても重宝しているのがオプション装備の「ナイトビジョン」である。

掲載画面は、その「ナイトビジョン」が作動している状況で、人物を認識している状態である。通常のメーター状態から、前方に人物を認識した時のみに「ナイトビジョン」が作動、人物の部分のみが枠で囲まれて、「ポンッ」という警告音と合わせてドライバーに注意を促してくれる。

夜間、街灯もない暗い道路や黒い服装の歩行者などでも、確実に認識してくれるので安心感が強い。安全運転支援機能として、とても重宝しているうちのひとつだ。この長期レポートはまだ続いているので、今後はモーターマガジン本誌をご覧いただきたい。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)

画像: ナイトビジョンモードの画面。⾚外線カメラが前方を捉え、人を認識すると警告音と枠で囲まれて注意を促してくれる。

ナイトビジョンモードの画面。⾚外線カメラが前方を捉え、人を認識すると警告音と枠で囲まれて注意を促してくれる。

■第9回/2021年1月22日~2月21日(9カ月目)のデータ
・オドメーター:1万9543km
・走行距離:1701km
・給油量:117.6L
・実燃費:14.5km/L

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