「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、トヨタ FJクルーザーだ。

見た目はファニーだがオフ性能は本格派だ

画像: インパネやドアの内張りの一部をボディカラーとコーディネートしたオシャレなインテリアは、日本仕様にも採用されそう。

インパネやドアの内張りの一部をボディカラーとコーディネートしたオシャレなインテリアは、日本仕様にも採用されそう。

搭載されるエンジンは、最高出力276psと最大トルク38.8kgmを発生する4L V6ガソリンの1GR-FE型。組み合わされるトランスミッションは5速ATで、駆動方式は2WD(FR)とパートタイム4WDが設定されている。今回の試乗車は後者だった。

前述のように車重がプラドより軽くホイールベースも短いせいもあるのか、走りっぷりは思ったより軽快だ。4Lという比較的大排気量のエンジンながら、レッドゾーンの5500rpmまでストレスなく吹け上がってくれる。車高はけっこう高いし、ワインディングを走って楽しむクルマではないが、少し速いスピードでコーナリングを試みても、ロールは思ったよりも抑えられていて安定している。

そのスタイルからファニーカーのように思われがちだが、オフロード性能の高さもけっこう侮れないものがある。このクルマで本格的なクロカン4WDのようなオフロード走行をしようとする人は少ないだろうが、ちょっとしたラフロードなら問題なく走破できるだろう。

ユニークなルックスだけでなく、観音開きドアを採用して乗り込めるリアシートは大人でも無理のないスペースが確保されているし、ラゲッジスペースも十分な広さがある。実用性は、けっこう高いのだ。

このFJクルーザー、どうやら日本発売が決まったらしい(編集部註:2010年12月に販売開始)。その売れ行きに注目したい。

画像: オンロードでの乗り心地も思ったより悪くないし、オフロードの走行性能もかなり高いようだ。

オンロードでの乗り心地も思ったより悪くないし、オフロードの走行性能もかなり高いようだ。

■トヨタ FJクルーザー カラーパッケージ(日本仕様)主要諸元

●全長×全幅×全高:4635×1905×1840mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:1940kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3955cc
●最高出力:203kW<276ps>/5600rpm
●最大トルク:380Nm<38.8kgm>/4400rpm
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:フロント縦置きパートタイム4WD
●10・15モード燃費:8.4km/L
●タイヤ:265/70R17
●当時の価格<税込み>:324万円

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