「DENDO コミュニティサポートプログラム」の締結が100件目に到達
クルマを走行させるためだけでなく、発電や蓄電そして給電といった機能も備えた電動車であるという点が三菱アウトランダー PHEV、そしてエクリプス クロスPHEVの大きな特徴だといえる。
容量13.8kWhのリチウムイオンバッテリーを備えると同時にガソリンエンジンによる発電が可能で、長時間にわたり100VのAC電力を外部に供給できるという有用性は、地震や台風、豪雨、豪雪などの自然災害や大規模停電が発生した場合に大きくクローズアップされる。
三菱自動車では災害発生時に同社のPHEVを被災地・避難所へ速やかに届けることを目的に、全国の自治体と災害時協力協定の締結を目指す「DENDO コミュニティサポートプログラム」を推進している。プログラムは2019年8月末に発表、2021年2月1日に秋田県大仙市と締結された協定がちょうど100件目となった。目指しているのは2022年度までに全国の自治体と協定を結ぶことだという。なおこの協定は、三菱自動車と系列販売会社、自治体との間で結ばれる。
実はこうした協定は「DENDO コミュニティサポートプログラム」発表の7年前となる2012年9月、京都府と締結されたものが最初である(この時は協力企業2社も含む)。2019年夏からプログラムという形で始動し、次々に全国の自治体と協定が結ばれていくことになった。
直近の災害支援例を挙げると2021年1月7日夜、秋田県では暴風雪の影響により秋田市、男鹿市、能代市、潟上市など11の市町村で約3万9500戸に大規模な停電が発生。秋田市は翌8日、協定に基づく車両の提供を要請し、これを受けて秋田三菱自動車販売は速やかにアウトランダー PHEVとエクリプス クロスPHEVを各1台ずつ2カ所のコミュニティセンターに貸し出し、両避難所において電気を使える環境を調える支援が行われた。
災害発生時にアウトランダー PHEVエクリプス クロスPHEVを無償で自治体に貸与し、電気を必要とする機器への給電を始め、物資や人員の輸送にも活用してもらう。災害時に活用できる存在として電動車の有用性を認めてもらい、電動車への理解促進と普及ならびに支援体制の強化に役立てるというこの取り組みは、大いに賛同できるものだ。
なお特設Webサイトも開設され、そちらではより具体的な内容を確認することができる。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁/写真:三菱自動車)