得意なコースはやはり、走り込んできた鈴鹿
──自分自身で、長所、強みはどこにあると思いますか。
「ブレーキングとオーバーテイクです。コーナーに進入するためにはブレーキングから始まるので、F1ではとくにブレーキングが重要です。ブレーキングがうまくいかないとクルマの挙動が乱れたり、変化がつかみにくくなります。オーバーテイクは今回のプレシーズンテストで一度だけ機会がありました。決勝シミュレーション中にラッセル選手をパスしたのですが、ブレーキングで自信を持ってオーバーテイクできました」
──チームメイトのガスリー選手は気になりますか。
「ガスリー選手の走りは参考になります。ほかのチームとはやり方が違うのでわかりませんが、チームメイトの風の強い中での走りは勉強になりました」
──得意なコースとか、楽しみにしているコースとかありますか。
「やはり鈴鹿ですね。ホンダのドライバーは鈴鹿サーキットを死ぬほど走ってますから、どのコーナーも得意です。とくに、デグナーとスプーンは好きです。ただ、F1とF4ではラップタイムで40秒も違いますから、楽しみです」
──いよいよ開幕ですが、開幕戦をどう戦いますか。
「目標はとくにないです。ポイントが取れるようにがんばります。F1の経験がないので想像できませんが、いま持っているパフォーマンスをすべて出し切って戦うだけですね。ミスもあるかもしれませんが、それを次につなげていきたいです。恐れずプッシュしていきます。シーズン序盤の経験を生かして、中盤から終盤にかけてまとめていければと思います。期待してください。応援よろしくお願いします」
浅木 泰昭ホンダF1パワーユニット開発責任者は、角田について「速いドライバーはふつうの人と違う精神構造をきっと持っていると思うのでよくわかりませんが、言ったことをさらりとやってしまう、ここが勝負所というところで結果を出してしまうというのは、これまでの日本人ドライバーには見られなかったことで、実力があるんだろうな、と思います。さすがに今シーズンいきなりチャンピオンというのは難しいと思いますが、いずれチャンピオンを狙えるんじゃないでしょうか」と評価している。
果たして、角田裕毅は開幕戦バーレーンGPでどんな走りを見せてくれるのか。バーレーンGPは3月26日に開幕する。
2021年シーズン F1スケジュール
第1戦(3月28日)バーレーンGP/サヒール
第2戦(4月18日)エミリア・ロマーニャGP/イモラ
第3戦(5月2日)ポルトガルGP/ポルティマオ
第4戦(5月9日)スペインGP/バルセロナ
第5戦(5月23日)モナコGP/モンテカルロ
第6戦(6月6日)アゼルバイジャンGP/バクー
第7戦(6月13日)カナダGP/モントリオール
第8戦(6月27日)フランスGP/ル・カステレ
第9戦(7月4日)オーストリアGP/シュピールベルク
第10戦(7月18日)イギリスGP/シルバーストーン
第11戦(8月1日)ハンガリーGP/ブダペスト
第12戦(8月29日)ベルギーGP/スパ・フランコルシャン
第13戦(9月5日)オランダGP/ザントフォールト
第14戦(9月12日イタリアGP/モンツァ
第15戦(9月26日)ロシアGP/ソチ
第16戦(10月3日)シンガポールGP/シンガポール
第17戦(10月10日)日本GP/鈴鹿
第18戦(10月24日)アメリカGP/オースティン
第19戦(10月31日)メキシコGP/メキシコシティ
第20戦(11月7日)ブラジルGP/サンパウロ
第21戦(11月21日)オーストラリアGP/メルボルン
第22戦(12月5日)サウジアラビアGP/ジッダ
第23戦(12月12日)アブダビGP/ヤス・マリーナ