スーパーGT、2年ぶりの岡山国際サーキットでの開催
2020年は開催が見送られた岡山国際サーキットでの開幕戦が2年ぶりに再開された。観客数は制限されているものの(動員数は非公表)、昨年の富士SWは無観客での開催であったのでエントラントにとっても2年ぶりの観客の前での開幕戦となった。
土曜の予選で最速タイムをたたき出したのは37号車KeePer TOM'S GR Supraの阪口晴南。未だ日本へ入国できないサッシャ・フェネストラズの代役として公式テストから起用されているが、パートナーの平川亮にとっては嬉しい誤算となった。またこの予選では上位5台をスープラが占め、2017年開幕戦の再現を連想させる結果となった。
スープラvsスープラ
決勝レースは82周で争われる。ポールスタートの37号車GR Supraを先頭に、14号車ENEOS X PRIME GR Supra、36号車au TOM'S GR Supra、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra、そして38号車ZENT CERUMO GR Supraの5台のスープラ勢が予選順位のまま続く。後方では23号車MOTUL AUTECH GT-Rが64号車Modulo NSX-GTをかわし12番手スタートから6位にジャンプアップ。
序盤にSCが入るが順位変動はなく、リスタート後は37号車と14号車が徐々に後続を引き離し、2台のスープラによる激しい接近戦となる。
ピットの混乱でトップが入れ替わる
レース中盤の33周目にGT300車両がコース上でストップ、これによるSC導入を見越してGT500クラスは24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R以外の全車が一斉にピットイン。比較的狭い岡山国際サーキットのピットエリアは大混雑となり、多くのマシンは斜めにマシンを止めることになった。ピットアウト時には一旦マシンをバックさせなければならず、いち早くピット作業を終えた14号車スープラはこれを難なくクリア。一方、37号車スープラはこの作業に手間取り、14号車だけでなく36号車、39号車の3台のスープラに先行を許してしまう。
40周目にSC解除でリスタートとなるが、トップ争いは14号車vs36号車へと役者が変わっていた。そしてこの2台によるドッグファイトが、実に75周目まで続くこととなる。
一昨年のチャンピオンコンビが復活勝利!
14号車と36号車の勝負は、75周目に36号車のオーバーランで決着となった。14号車ENEOS X PRIME GR Supraが、チームとしては参戦2年目で初勝利。ドライバーの大嶋、山下は2019年チーム・ルマンでのチャンピオンドライバー、まさしくコンビ復活勝利といえるものだ。
2位には36号車au TOM'S GR Supra、そして39号車を抜いた37号車KeePer TOM'S GR Supraが3位でフィニッシュ。1位から4位までをスープラが占めた。5位には17号車Astemo NSX-GT、そしてGT-R最上位は3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの9位だった。(写真提供:GTA)
スーパーGT第1戦 GT500クラス決勝結果
1位 14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
2位 36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
3位 37号車 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/阪口晴南)
4位 39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
5位 17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
6位 38号車 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
7位 8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
8位 1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/武藤英紀)
9位 3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
10位 12号車 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)
11位 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)
12位 19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
13位 64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
14位 24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)
R 23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)