2021年4月16日、 F1第2戦エミリア・ロマーニャGPがイタリア・ボローニャ近郊のイモラサーキットで開幕する。注目は、前戦バーレーンGPの予選で2位以下にコンマ4秒の大差をつけたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。決勝レースではチーム戦略でメルセデスに勝利を奪われたが、レッドブル・ホンダとメルセデスの戦いは見応えがあった。速さではレッドブル・ホンダが上回ったとも見えたし、今度は圧勝もありえそうだ。

メルセデスを追い詰めるレッドブル・ホンダ

前戦開幕戦バーレーンGPでのレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンの走りは見事だった。予選ではQ2をミディアムタイヤであっさりとクリアすると、Q3ではメルセデスのルイス・ハミルトンに決定的な0.388秒差をつける走りでポールポジションを獲得。決勝では原因不明のリアのグリップ不足もあってなかなかハミルトンを引き離せずメルセデスの2台の巧妙な作戦の前に後手に回ったものの、最後は逆転までもう一歩のところまで追い詰めてみせた。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターもその戦いぶりに「戦略の違いによりハミルトン選手を追いかける展開になり、惜しくも届かず2位となりましたが、最後の追い上げは見事でした。勝利を逃したという悔しい思いの一方で、ポールポジション獲得に加え、レースでも終始トップ争いを繰り広げるパフォーマンスを見せられたことをポジティブに捉えています」とレース後コメントしている。

画像: バーレーンGPでは勝利こそ逃したものの、力強いパフォーマンスを見せつけたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

バーレーンGPでは勝利こそ逃したものの、力強いパフォーマンスを見せつけたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

画像: バーレーンGPでのタイヤ戦略。フェルスタッペンの1回目のピットストップはボッタスの動きに反応したもの。2回目のピットストップはボッタスのピット作業失敗で39周目まで引っ張ることができた。エミリア・ロマーニャGPでもピットインのタイミングが重要なポイントとなりそうだ。

バーレーンGPでのタイヤ戦略。フェルスタッペンの1回目のピットストップはボッタスの動きに反応したもの。2回目のピットストップはボッタスのピット作業失敗で39周目まで引っ張ることができた。エミリア・ロマーニャGPでもピットインのタイミングが重要なポイントとなりそうだ。

予選Q3はそれぞれのマシンが全力を振り絞る真の戦いであり、ここでライバルのメルセデス勢に0.388秒差をつける圧倒的な走りを見せつけたことに注目。しかもエミリア・ロマーニャGPが行われるイモラサーキットはレッドブル・ホンダが得意とするコースで、フリー走行を前にして、早くも優勝候補の筆頭にあげられている。

ライバルのメルセデスも「開幕戦で勝利をあげることができましたが、簡単なシーズンでありません。1周の速さが足りず、レッドブル・ホンダが今のところ全体で優位に立っているようです。我々はギャップを埋めるために懸命に努力しています」とコメント。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、エミリア・ロマーニャGP開幕を前に「バーレーンで行われたシーズン開幕戦で勝利を手に入れられなかったのは残念ですが、フェルスタッペン選手がポールポジションからスタートして2位表彰台獲得、大きな前進を実感できました。開幕戦で発生したいくつかのトラブルについては、チームとともに分析を行い、再発防止に向けた対応を取ってきました。今週末、ファンやドライバーから愛されているイモラサーキットで、今年もまたレースができることをうれしく思っています。昨年はここで、予選まではよかったものの、レースの結果は振るいませんでした。今年は予選、レース両方でいい結果を目指して臨みたいと思います」と語っている。

チームの雰囲気は最高、打倒メルセデスに手応え

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「バーレーンでのレースは、シーズンの幕開けとして素晴らしいものでしたし、パフォーマンス面でもポジティブでしたが、イモラでもうまくいく保証はありません。いい形でシーズンをスタートできたので、それが続けばと思っていますが、簡単なことではないですし、ライバルを倒すためにはすべてを完璧に機能させる必要があります。タイヤや空力の変更など多くの要素が異なっているので、昨年型のマシンと単純には比較できませんが、ここまで新型RB16Bのハンドリングがいいというのは明言できます。まだ1つのサーキットしか走っていないので、レースごとにいいマシンバランスを探っていかなければなりませんが、F1では全員がこのチャレンジを楽しんでいます。すべてのレースで勝利を狙っていくという意欲が沸き上がっています」

画像: バーレーンGPではメルセデスの2台をケアしながらのレースとなり後手に回ったフェルスタッペンだったが、ペレスの加入でエミリア・ロマーニャGPは面白い展開となりそうだ。

バーレーンGPではメルセデスの2台をケアしながらのレースとなり後手に回ったフェルスタッペンだったが、ペレスの加入でエミリア・ロマーニャGPは面白い展開となりそうだ。

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

「バーレーンGPはスタート前にレースが終わったかと思いましたが、マシンを動かすことができてラッキーでした。悪いことがあっても、その中で最大の成果を手にすることが大切ですが、最終的には追い上げを見せられてとてもいいレースになり、チームのためにポイントを獲得することができました。また、レースディスタンスを走りきることができて、マシンやチームとの仕事ぶりなど、すべてのプロセスの習熟が進みましたし、走行距離を伸ばせたことも重要です。マックスがポールを獲得しながらレースでは2位に終わるなど、メルセデスとは非常に僅差だと思いますし、それがサーキットによるものなのかを見ていきたいです。イモラはバーレーンと全く異なるコースなので、そこでどうなるか興味深いですし、彼らと比較してみたいと思います。バーレーンとは異なり、オーバーテイクが難しいので予選が重要ですが、好きなサーキットです」

画像: チーム移籍後初のレースを5位で終えたペレス。予選で失敗したものの、決勝レースはいいペースで走っており、エミリア・ロマーニャGPでは優勝争いが期待される。

チーム移籍後初のレースを5位で終えたペレス。予選で失敗したものの、決勝レースはいいペースで走っており、エミリア・ロマーニャGPでは優勝争いが期待される。

2021年第2戦エミリア・ロマーニャGPは、4月16日11時(日本時間18時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は4月17日14時(日本時間21時)、決勝は4月18日15時(日本時間22時)に開始される。

画像: イモラサーキットのコース図。ピットレーンは2021年にF1が開催されるサーキットの中で最も長く、528mもある。そのためピットインのタイムロスが大きく、ピット戦略が重要となる。

イモラサーキットのコース図。ピットレーンは2021年にF1が開催されるサーキットの中で最も長く、528mもある。そのためピットインのタイムロスが大きく、ピット戦略が重要となる。

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:4月16日11時〜12時(日本時間18時〜19時)
フリー走行2回目:4月16日14時30分〜15時30分(日本時間21時30分〜22時30分)
フリー走行3回目:4月17日11時〜12時(日本時間18時〜19時)
予選:4月17日14時〜15時(日本時間21時〜22時)
決勝:4月18日15時〜(日本時間22時〜)

【参考】2021年F1第1戦バーレーンGP決勝 結果

1位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 56周 
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) +0.745s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス) +37.383s
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) +46.466s
5位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+52.047s
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +59.090s
7位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス) +66.004s
8位 55 C.サインツ(フェラーリ)+67.100s
9位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) +85.692s
10位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス) +86.713s

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