2021年4月22日、キャデラックはアメリカ・デトロイトでブランド初の電動ラグジュアリーSUVとなる「リリック(LYRIQ)」の市販モデルを初公開した。開発テストが計画よりも早く進んでおり、2023年量産開始という当初の予定を大幅に前倒しして、「2021年9月から全米で受注予約をスタート、2022年春から販売を開始する」と発表した。

リリックの北米市場での販売価格は5万9990ドル

エグゼクティブディレクターであるアンドリュー・スミスが「お客様には、未来を走っているように感じていただきたいと思います」と語るエクステリアデザインは、クリーンで先進的。特徴的な縦長のライトは、点灯の演出によってさらに強調される。また斬新なブラッククリスタルグリルについては「我々は、ひと目でキャデラックとわかる顔を与えたいと考えました」と語っている。

一方、インテリアはすっきりとしてシンプルだが、ウッドとメタルの組み合わせに、レーザーで複雑にエッチングされたパターンが施された、これまでにない新鮮なものになっている。湾曲した33インチLEDディスプレイ、次世代「アクティブノイズキャンセレーションシステム」、ヘッドレストスピーカーを含む19個のAKGスタジオ製スピーカーオーディオシステムなどは、最新のラグジュアリーSUVらしい装備と言える。

グローバル・キャデラックのバイスプレジデントのロリー・ハーベイ氏は「キャデラックは今後10年間で、エキサイティングな新型電気自動車を通じてラグジュアリーな交通手段の未来を定義していきます。すべてはこのリリックから始まります。2023年モデルのリリックは、かつてなく高性能でラグジュアリーな体験を提供します。そしてこれがキャデラックの新たなスタンダードとなることでしょう」と述べている。

北米市場の車両価格もすでに決定、2023年モデルのリリックは5万9990ドル(約650万円)と発表された。生産はGMのテネシー州スプリングヒル組立工場で、2022年第1四半期に生産が開始される予定となっている。ただ、日本市場への導入時期については、いまのところ決定してない。

ちなみに、リリックと同じアルティウムプラットフォームとバッテリーを採用したEVを、ホンダがGMと共同開発することはすでに報じられている。北米市場に2モデル投入予定だとされているが、こちらのデビューは早まるのかどうか、気になるところである。

画像: ウッドとメタルに、レーザーで複雑にエッチングされたパターンをプラスしたインテリア。大きく湾曲したLEDスクリーンが特徴。

ウッドとメタルに、レーザーで複雑にエッチングされたパターンをプラスしたインテリア。大きく湾曲したLEDスクリーンが特徴。

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