「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は軽自動車のスポーティなハイトワゴン、「ダイハツ ムーヴ カスタム RS」だ。

ダイハツ ムーヴ カスタムRS(2010年:フルモデルチェンジ)

画像: 大きな開口部を持つカスタム専用のフロントバンパーにはフォグランプをビルトイン。RSは専用のローダウンサスを採用。

大きな開口部を持つカスタム専用のフロントバンパーにはフォグランプをビルトイン。RSは専用のローダウンサスを採用。

新型ムーヴには先代同様、標準系とカスタム系が設定されたが、まずはカスタム系のRSから紹介していこう。

フロントマスクは、大開口のエアロバンパーやダイハツのエンブレムを中心に左右に伸びる太いメッキグリルなど、力強さを感じさせる。ヘッドランプには、軽初のLEDイルミネーションを組み込んだディスチャージタイプを採用。16インチのアルミホイールも、研磨やクリア塗装など凝った仕上げが施されている。

インテリアに目を移すと、センターメーター、インパネシフトにベンチタイプシートという構成は先代と変わらない。ただ先代のアーチ状インパネのように凝り過ぎた造形はなく、低く抑えたダッシュボードに削ぎ面を活かしたラインなどで、地道に上質な広がり感を表現している。だがRSのメーター自体はとても豪華な設え。盤面中央のマルチインフォメーションディスプレイには葉っぱの形をしたエコインジケーターが設定され、メーター外周のリングがアクセルの踏み方に応じて色味を変化させるなど、さまざまな見せ方でエコドライブをしくサポートする。

運転席に座ってみると、天井の高さや視界の開放感は先代以上。とくに前席の頭上が広がっていて、ドラポジを合わせても握りこぶし3個半くらいのゆとりがある。またAピラーがスリムになり、ベルトラインの低さや三角窓が確保されて、斜め左右の安全確認がラクだ。シートクッションには適度な弾力があり、座り心地もいい。収納ボックス付きセンターアームレストは全車標準装備。そしてリアシートは悠々と足が組めるほど広く、一体式の240mm前後スライド機構を採用し、5:5分割のリクライニングが可能となる。

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