「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は軽自動車のスポーティなハイトワゴン、「ダイハツ ムーヴ カスタム RS」だ。

軽自動車と感じさせないジェントルな走りっぷり

画像: 3気筒の0.66Lターボエンジンは、軽の自主規制値である64psと9.4kgmを発生。組み合わされるトランスミッションはCVTのみ。

3気筒の0.66Lターボエンジンは、軽の自主規制値である64psと9.4kgmを発生。組み合わされるトランスミッションはCVTのみ。

荷室は、荷室側の後席背もたれに前後スライドのレバーを設定。リアハッチを開いて大きな荷物を載せたいなんてときに、荷物のためのスペースが素早く広げられる。アンダーボックスも深い。ボードを立てれば背の高い荷物も積みやすい。

カスタムには全車標準装備のプッシュボタンで、エンジン始動。アイドリングはかなり静かだ。走り出しから余裕のトルク感で、速度域が上がってもずっとフラットに伸びていく。軽自動車の小排気量ターボでは、低速から中速の間あたりに急激なトルクの盛り上がりがあったりするが、新型ムーヴはスムーズで伸びやか。ゆとりも落ち着きもあり、格上の乗用車に匹敵する感覚だ。

乗り心地もかなりいい。フロントシートだけでなく、リアシートでの印象も良い。速度域が上がると多少のノイズは伝わってくるが、全体的な振動の少なさに驚いた。

コーナーでもクルマの挙動にはしっかり感があるし、かなりスポーティに攻めても問題はない。ただ、これは後でNAモデルと乗り比べて感じたことだが、RSのステアフィールは少し遊びが多めな印象だ。直進時でも中立が少しあいまいに思える。「カスタム」ならもう少しドッシリと手応えがあってもいいような気がしたのは、少し残念だった。

画像: 乗り心地も良く、コーナーでの挙動もしっかり感があって、全体的に「大人」になったイメージだ。

乗り心地も良く、コーナーでの挙動もしっかり感があって、全体的に「大人」になったイメージだ。

■ダイハツ ムーヴ カスタムRS 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1620mm
●ホイールベース:2455mm
●車両重量:850kg
●エンジン種類:直3 DOHCターボ
●排気量:658cc
●最高出力:47kW<64ps>/6400rpm
●最大トルク:92Nm<9.4kgm>/4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:22.0km/L
●タイヤ:165/50R16
●当時の車両価格(税込):149万

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