ツインチャージの1.4Lエンジンは予想以上に良く走る
シート配列は2-3-2の7人乗り。セカンドシートはキャプテンシートではないが、3つのセパレートシートで、おとな3人がキチンと座れる。個別に160mmのスライドも可能だ。サードシートもセパレートシートで、大人ふたりでも十分な広さがある。
セカンド&サードシートはすべて個別に折りたたみが可能で、それぞれの折りたたみに力は要らない。サードシートはカーゴスペース側から片手で簡単に倒せる。しかも床下に収納されるから、カーゴスペースは低くフラット。サードシートをたたむと奥行きは1.3mで背 もたれまでの高さで711L、セカンドシートもたたむと奥行きは2.1mで最大2297Lもの広大なスペースとなる。こうした使い勝手の良さは、日本のミニバンを徹底的に研究した成果といえるだろう。
1.8トンを超えるボディにツインチャージとはいえ150psの1.4Lでは・・・と思ったが、意外やこれが良く走る。低速からトルクが立ち上がるので発進でもモタつくことはないし、6速DSG(DCT)との相性も良く加速もスムーズ。しかもアイドリングストップ機能(けっこう積極的にエンジンを止めるタイプ)とブレーキエネルギー回生システムを備えているから、燃費もかなり良さそうだ。
そして、何よりもフォルクスワーゲンらしいガチッとした剛性感のある乗り味。これは日本のミニバンでは得られないもの。装備と価格を比較すると、同クラスの日本製ミニバンよりお買い得感は高い。LLミニバンの購入を検討されているひとは、ぜひともシャランも候補に挙げてみて欲しい。
■フォルクスワーゲン シャラン TSIハイライン 主要諸元
●全長×全幅×全高:4855×1910×1750mm
●ホイールベース:2920mm
●車両重量:1830kg
●エンジン種類:直4 DOHCターボ+S/C
●排気量:1389cc
●最高出力:110kW<150ps>/5800rpm
●最大トルク:240Nm<24.5kgm>/1500-4000rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:14.0km/L
●タイヤ:225/50R17
●当時の車両価格(税込):438万円