マセラティ初のフルEV(電気自動車)となる次期グラントゥーリズモ
グラントゥーリズモは、ギブリ(初代)やシャマル、そして3200GTといった、マセラティの伝統を継承するスポーツクーペだ。先代は2007年に発表され、すでに2019年で生産を終了している。実はこの生産終了時に「次期型はフルEV(電気自動車)になり、2021年には発表される」とアナウンスされていた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより開発は少し遅れているようだが、今回、イタリア・モデナにあるマセラティ イノベーションラボから一般道へと走り出した、次期型グラントゥーリズモ(プロトタイプ)の写真が公開された。
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複雑なカモフラージュが施された次期型グラントゥーリズモ プロトタイプ。ボディの後半はダミーにも見えるが・・・。
ここで紹介しているのがその写真で、複雑なカモフラージュの施された次期型グラントゥーリズモのプロトタイプは、ロングノーズのファストバック スタイルで、先代同様の美しいプロポーションは継承されているようだ。エンジン冷却のためのラジエターは不要でも、マセラティらしい伝統のグリルも残されている。もっとも、これはダミーかもしれない。このほかにもボンネットフードの不自然な盛り上がりやボディサイドの不均等な凹凸など、厳重なカモフラージュが残されたままだ。
現段階は、正式な発表に向けて、プロトタイプによるさまざまな走行条件におけるテストが一般道およびサーキットで実施され、市販化に向けての最終調整や走行データの取得が進められているという。
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サーキットをテスト走行中の次期型グラントゥーリズモ プロトタイプ。EVゆえ、走行音は静かなのだろうか。
マセラティ初のEV、次期型グラントゥーリズモはどのようなスタイルになるのか。先代同様に4シーターのオープンモデル「グランカブリオ」も設定されるのか。そして、どのようなパフォーマンスを発揮するのか。その全貌を知るには、もう少し待たなければならないようだ。