2021年第一四半期、ロールス・ロイスは世界新車販売台数の新記録を樹立した。好調をけん引するのは超弩級SUVのカリナン、そしてここで紹介する4ドアセダンの新型ゴーストだ。(Motor Magazine 2021年7月号より)
プラットフォームから新設計された2代目ゴースト
新型ゴーストを日本の公道で初ドライブ。実際に走り出すとマジックカーペットライド(魔法の絨毯に乗っているような乗り心地感覚)はさらに進化している。これは新たに開発されたアッパーウイッシュボーンダンパーが貢献しているという。
ちなみにこのシステムの開発には、ロードテストとベンチテストだけで5年の歳月が費やされているとのこと。加えて、新型ゴーストには4WDシステムが組み合わされている。これはカリナンに次いで、ロールス・ロイスでは2モデル目となる。
テストドライブを続けているとワインディングロードが見えてきたので、いつもの癖で「スポーツモード」に切り替えようとしたがどこにも見当たらない。そう、このクルマはドライブモードを選択することもパドルシフトでギアを選択することも許されていない。すべてクルマ任せだ。
それでいてワインデイングロードではロールス・ロイスとしては初めて採用された、後輪操舵システムの効果が明らかに感じられた。
全長は5mをしっかり超える5545mm、全幅も2000mmというスペックからは想像できない、卓越したコーナリング性能を味わわせもらった。これほどまで気持ち良く曲がるロールス・ロイスはなかった。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)