2021年6月23〜27日、WRC(世界ラリー選手権)第6戦サファリ・ラリー・ケニアが、首都ナイロビ近郊のナイバシャを起点に開催され、トヨタのセバスチャン・オジェが今季4勝目。2位にはトヨタの勝田貴元、3位にはヒュンダイのオィット・タナックが入った。

復活サファリはトラブル続出、序盤に後退していたオジェが大逆転

2002年以来の復活開催となったサファリ・ラリー。かつてのような長距離ラリーではなく、競技区間も通常通りのクローズドのスペシャルステージとして開催、ラリーカーもアニマルガードやシュノーケルなどの「サファリ仕様」ではなかったが、やはりサファリはサファリ。出場したほとんどのドライバーが何らかのトラブルに見舞われる異例の展開となった。

まず苦境に陥ったのがトヨタだった。金曜日、ラリー最初のロングステージとなるSS3で選手権リーダーのオジェがダンパートラブルで大きくタイムロス。チームメイトのエルフィン・エバンスはステージフィニッシュ直前でフロントサスペンションを壊してデイリタイアとなる。さらには金曜日の最終ステージ、SS7ではそこまで首位だったカッレ・ロバンペラも柔らかい路面にスタックしてデイリタイアとなってしまった。 

だが、ライバルのヒュンダイ勢もトラブルとは無縁ではいられない。まずSS3ではリアサスペンションを壊してダニ・ソルドが脱落。オィット・タナックはSS7でパンク、雨模様となった土曜日の最終ステージ、SS13ではワイパー不調のトラブルでタイムロスして優勝争いから脱落した。さらにはSS7でのパンクとエンジンセンサーの不調をしのいで首位独走していたティエリー・ヌーヴィルまでもが日曜日最初のSS14でダンパーを壊してリタイアに追い込まれてしまった。

これで優位に立ったのが、土曜日からSSベストタイムを連発して追い上げていたオジェ。SS16で勝田と同タイムで首位に並ぶと、残りステージで無難に振り切って前戦に続く連勝。今季4勝目を挙げ、ドライバーズ選手権で2位のチームメイトのエバンスに34点差、3位のヒュンダイのヌーヴィルには56点差をつける独走状態に入った。

画像: 優勝したセバスチャン・オジエ(右)/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 。今季4勝目をあげてタイトル争いで独走体勢に入った。

優勝したセバスチャン・オジエ(右)/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 。今季4勝目をあげてタイトル争いで独走体勢に入った。

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