2021年6月23〜27日、WRC(世界ラリー選手権)第6戦サファリ・ラリー・ケニアが、首都ナイロビ近郊のナイバシャを起点に開催され、トヨタのセバスチャン・オジェが今季4勝目。2位にはトヨタの勝田貴元、3位にはヒュンダイのオィット・タナックが入った。

消耗戦をクレバーに生き残り、勝田が初表彰台獲得!!

史上稀に見るサバイバル戦で輝きを放ったのが日本の勝田だった。

金曜日にはラジエターに穴があき、ダンパー不調にも見舞われなど厳しい展開だったが、致命的なトラブルには遭遇せずマイペースを貫いた戦略が走行。ライバルたちの脱落で日曜日には一時首位に立つ大健闘を見せた。最後はオジェにかわされたものの、日本人ドライバーとしては1994年サファリでの篠塚建次郎以来となる2位以内の入賞で自身初の表彰台獲得となった。

フィニッシュ後の勝田は、「長い戦いでしたが、すごくいい気分です。誰もがトラブルに見舞われる中、生き残ることができた。チームに感謝したいです。僕がクルマにダメージを与えて帰ってきた時も、いつもパーフェクトな仕事をしてくれました」と笑顔を弾けさせた。

WRC次戦は、7月15日から18日にかけて、エストニアのタルトゥを起点に開催される「ラリー・エストニア」。昨年、初めてWRCとして開催されたラリー・エストニアは、ハイスピードでスムーズなステージが多く、ジャンプやアップ&ダウンもあるなど全体的にはラリー・フィンランドと似た特徴を持つグラベル(未舗装路)ラリーだが、独特のテクニカルなセクションも多くあるチャレンジングな1戦となる。

画像: ヌーヴィルのリタイアにより、最終日のSS15終了時時点で首位に立った勝田貴元 (トヨタ ヤリス WRC)。

ヌーヴィルのリタイアにより、最終日のSS15終了時時点で首位に立った勝田貴元 (トヨタ ヤリス WRC)。

画像: オジェに逆転されたものの2位を守った勝田、トヨタの1-2フィニッシュに貢献。

オジェに逆転されたものの2位を守った勝田、トヨタの1-2フィニッシュに貢献。

2021年 WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア 結果

1位 S.オジェ(トヨタ ヤリス WRC)3h18m11.3s
2位 勝田貴元(トヨタ ヤリス WRC) +21.8s
3位 O.タナック(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m09.5s
4位 G.グリーンスミス(フォード フィエスタ WRC)+1m54.6s
5位 A.フルモー(フォード フィエスタ WRC)+1m54.7s
6位 K.ロバンペラ(トヨタ ヤリス WRC)+10m53.4s
7位 O.ライ(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +29m26.4s
8位 K.バテル(フォード フィエスタ R5)+33m30.4s
9位 C.トンド(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +36m40.7s
10位 E.エバンス(トヨタ ヤリス WRC)+49m22.7s

2021年 WRC ドライバーズランキング(第6戦終了時)

1位 S.オジェ(トヨタ) 133
2位 E.エバンス(トヨタ) 99
3位 T.ヌーヴィル(ヒュンダイ)77
4位 O.タナック(ヒュンダイ) 69
5位 勝田貴元(トヨタ)66
6位 K.ロバンペラ(トヨタ) 56

2021年 WRC コンストラクターズランキング(第6戦終了時)

1位 トヨタ 273
2位 ヒュンダイ 214
3位 Mスポーツ フォード 199

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