スタートから主導権を握ったフェルスタンペンが完勝
王者メルセデスも兜を脱がざるを得ないフェルスタッペンとレッドブル・ホンダの圧勝だった。
ポールポシジョンから無難に首位をキープしたフェルスタッペンは、瞬く間に2番手のハミルトンをDRS圏外に突き放し、タイヤもうまくマネージメントしてレースをコントロールした。
ハミルトンの方が先にタイヤを痛めてピットインする状況となり、1周遅れてのピットストップとなったフェルスタッペンは、そこまでに築いたリードを活かしてアンダーカットされることなく首位のままコースに復帰する。
レース後半にBBW(ブレーキバイワイヤー)の不調を無線で訴えるという一幕はあったものの、大事には至らず、そのまま独走で前戦フランスGPに続く2連勝を達成した。
これで今季4勝目でポイントリーダーの座を維持し、ハミルトンとのポイント差を18点に広げたフェルスタッペンは、「クルマはレース中ずっといいバランスでタイヤマネージメントも問題なかった。これからもこの調子を維持していきたい」と上機嫌。
一方のハミルトンはスタートから終始仕掛けることさえできず、70周目に2度目のタイヤ交換をして最速ラップの1点をもぎ取るのが精一杯だった。「ベストを尽くしたけど、ついて行くことしかできなかった。今後は自分たちのパフォーマンスを上げていくしかないけど、どのエリアが負けているのか、どこを改善したらいいのか、正直今はわからない」とライバルの強さに完全に脱帽の様子だった。
ペレスは表彰台まであとわずか、角田は今季3回目の入賞
他のホンダ製パワーユニット搭載勢では、レッドブルのセルジオ・ペレスがボッタスと3位争いを展開。ピットストップで失った順位を挽回すべく、終盤に2度目のタイヤ交換をして追い上げたものの僅かに届かず4位に終わった。
アルファタウリ・ホンダは、エースのピエール・ガスリーがスタート直後の接触でリタイアに追い込まれたもの、ペナルティによるグリッド降格で11番手からの追い上げとなった角田裕毅が10位でフィニッシュ。2戦ぶりのポイント獲得を果たしている。
次戦、2021年F1第9戦オーストリアGPは、7月4日、第8戦と同じサーキットのレッドブルリンクで開催される。
2021年F1第8戦シュタイアマルクGP決勝 結果
1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)71周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+35.743s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス)+46.907s
4位11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+47.434s
5位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+1周
6位 55 C.サインツ(フェラーリ)+1周
7位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+1周
8位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+1周
9位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+1周
10位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+1周
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リタイア P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1ドライバーズランキング(第8戦終了時)
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 156
2位 L.ハミルトン(メルセデス) 138
3位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)96
4位 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス) 86
5位 V.ボッタス(メルセデス) 74
6位 C.ルクレール(フェラーリ) 58
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8位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)37
14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)9
2021年コンストラクターズランキング(第8戦終了時)
1位 レッドブル・ホンダ 252
2位 メルセデス 212
3位 マクラーレン・メルセデス 120
4位 フェラーリ 108
5位 アルファタウリ・ホンダ 46
6位 アストンマーティン・メルセデス 44