2013年のN-BOXから始まったホンダ車のコンプリートモデル「モデューロX シリーズ」の第7弾にして最新バージョンとなるのがフィット e:HEV モデューロXとなる。その開発の方向性は「誰がどんな道で乗っても安心して気持ちよく走れる」である。(Motor Magazine 2021年9月号より)

明らかに速くなったコーナリングスピード

エクステリアから、イメージチェンジが実に効いている。フィットの「かわいい」印象が見事に「スポーティ」に変身しているのだ。ブラックの使い方が非常に巧みで、精悍な表情になっている。かわいい系フィットをこれまで敬遠していた人も、フィットモデューロXであれば、積極的に選ぶことができるだろう。

そのスポーティデザインを構成するパーツ類は、走行パフォーマンスの向上にも貢献、実効空力(日常の速度域で体感できる空力効果)を高めるエアロパーツが装備されている。それはフロントグリル、エアロバンパー、リアのエアロバンパー、テールゲートスポイラーなどである。これら専用パーツが走行性能を上げているのだ。

さらにエアロパーツ以外にも、専用セッティングしたダンパーやスーパーGTに参戦する「モデューロ NSX-GT」由来のスポーティな二股造形で軽量化され、しなやかなフットワークを実現した16インチアルミホイールを装着する。

インテリアにも専用アイテムが数多く奢られる。インテリアカラー/本革巻きステアリングホイール/パワースイッチ/本革巻きセレクトレバー/フロアカーペットマット/コンビシート(ラックスエード×本革、Modulo Xロゴ入り)/アクセントカラーインテリアパネルなどがすべて専用となっているのである。

今回設定された試乗コースは東京青山から群馬サイクルスポーツセンターまでの高速道路、一般道、ワインディングロードである。こうしたシチューションで実力をテストすることができた。

走り出すと、4輪の接地感が高く、高速道路やワインディングロードなどでの安定感がとても高いことに気が付く。ひとつひとつの操作にクルマは忠実に反応するのである。この印象は、速度が上がっても変わらなかった。

クローズドコースの群馬サイクルスポーツセンターでは、高速域やコーナリング性能の確認ができた。ベースモデルでの周回後にフィット モデューロXで走ったが明らかにコーナリングでの安定感が違い、コーナリングでの速度が速くなっていた。路面状況の悪い場所でも安定感、安心感が高く、懐が相当深いと感じられた。

これは、専用パーツの総合力による効果なのだろう。まさしくコンプリートモデルづくりに長けたモデューロならではの作品である。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

画像: 専用本革巻きステアリングイホイール、専用パワースイッチ、専用本革巻きセレクトレバーなどを装備する。

専用本革巻きステアリングイホイール、専用パワースイッチ、専用本革巻きセレクトレバーなどを装備する。

ホンダ フィットe:HEV モデューロX 主要諸元

●全長×全幅×全高:4000×1695×1540mm
●ホイールベース:2530mm
●車両重量:1190kg
●エンジン:直4DOHC+モーター
●総排気量:1496cc
●最高出力:72kW(98ps)/5600-6400rpm
●最大トルク:127Nm/4500-5000rpm
●モーター最高出力:80kW(109ps)/3500-8000rpm
●モーター最大トルク:253Nm/0-3000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・40L
●WLTCモード燃費:27.4km/L
●タイヤサイズ:185/55R16
●車両価格(税込):286万6600円

This article is a sponsored article by
''.