ビッグマイナーチェンジで内外装が着実に進化
数あるSUVブランドの中において、もっとも伝統的であり、かつ保守的な哲学を備えたるブランドと思われがちなジープ。しかし、実は自らのブランド価値をしっかりと見据えた上で、時流を読んだ将来的な展望に沿って着実に、戦略的なる進化を遂げているのだ。
今、ジープは、電動化モデルの展開を積極的に進めている。日本でレネゲード4xeが先兵として2020年10月21日にデビューを飾ったが、欧州での発表時には、同システム搭載のコンパス4xeも一緒にデビューしている。もちろん、日本ではジープのイメージをより鮮明に伝えるレネゲードを優先したのだろうが、海外市場ではコンパスもレネゲードと互角の存在意義を備えているわけだ。
そのコンパスがビッグマイナーチェンジを受けて2021年6月に登場した。電動化モデルの4xeは導入されなかったが、内外装に着実な進化が施された。40歳代のユーザーをメインターゲットとするだけに、フロントマスクにはグランドチェロキーのエッセンスが投入されてアピール度を高めた。
リアライトまわりもLEDを採用。そして内装ではメーターパネルまわりが全面的にリフレッシュされて、大型センターディスプレイの採用など一気にアップデートされた。エンジンは自然吸気の2.4Lで、FFと4WDが用意される。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁/写真:井上雅行)
ジープブランドの電動化への着実なアプローチ
日本ではレネゲード4xeが切り開く形となったジープのPHEVモデルだが、欧州ではコンパス4xeも発表されており、さらに本格オフローダーのラングラーにも強力なPHEVシステムを搭載した4xeがラインナップされている。なおフルモデルチェンジされた新型グランドチェロキーだが、2021年の後半に上陸する見込みだ。