泣く子も黙るあのメルセデス・マイバッハが2代目に進化した。周囲を圧倒する威風堂々とした佇まい。そして、空飛ぶ絨毯もかくやと思わせる極上の乗り心地と静粛性。すべてが規格外な極上ラグジュアリーカーの贅を味わってみた。(Motor Magazine2021年10月号より)

すべてのモデルに48Vマイルドハイブリッドを採用

ニューSクラス(W223)をベースにした2世代目のマイバッハが登場した。トップモデルのS680には6LのV12エンジン(612ps/900Nm)を搭載、S580は4LのV8(503ps/700Nm)、そしてシリーズの80%近い販売台数を占める中国専用モデルとして3L直6エンジンを搭載するS480(362ps/500Nm)がある。すべてのモデルにISGによるMHEVシステム、そして9速Gトロニックオートマチックと4マティック4WDシステム、そして4WSが標準装備されている。

試乗にはS580を選択したが、まず驚かされたのはそのサイズである。Sクラスのロングバージョンよりも18cm長い全長5.47mもある。

画像: S580にはは4LのV8(503ps/700Nm)が搭載される。

S580にはは4LのV8(503ps/700Nm)が搭載される。

ドライブモードをコンフォートに選択し、右足を踏み込むと2.3トンの巨体は予想を超える加速で瞬く間にアウトバーンの推奨速度130km/hに達する。

どんな速度域でも、わずかに聞こえてくるのはV8エンジンのやや太めで低く軽いハミングだけだ。エアコンの送風用小型電気モーターまでラバーマウントしてある。キャビン内で発生するノイズも可能な限り排除されている上にノイズキャンセレーションが装備されるのだから、その静けさは想像を超えている。

ドライブモードを「マイバッハ」にセットして再スタートする。まず発進は2速から、そして気が付かないほどスムーズにシフトアップしていく。このとき48VのMHEVはキャンセルされ、スタート&ストップ時に発生するわずかな振動すら排除している。マイバッハオーナーにとってはわずかな燃費向上よりも、快適な移動の方に重点が置かれているのだ。

画像: 走行中のキャビン内はいたって静か。エアコンの送風用小型電気モーターまでラバーマウントされている。

走行中のキャビン内はいたって静か。エアコンの送風用小型電気モーターまでラバーマウントされている。

メルセデス・マイバッハ S580[S680]4マティック(欧州仕様) 主要諸元

●全長×全幅×全高:5469×1921×1510mm
●ホイールベース:3396mm
●車両重量:2290kg[2350]
●エンジン:V8 DOHCツインターボ+ISG[V12 DOHCツインターボ]
●総排気量:3982cc[5980]
●最高出力:503ps/5500rpm+20ps[612ps/5250-5500rpm]
●最大トルク:700Nm/2000-4000rpm+200Nm[900Nm/2000-4000rpm]
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●0→100km/h加速:4.8秒[4.5秒]
●最高速度:250km/h
●燃料・タンク容量:プレミアム・76L
●タイヤ:255/40R20

This article is a sponsored article by
''.