クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ボルボV60 T5 インスクリプションを紹介していこう。ラゲッジルームも広く使いやすいV60。撮影機材などを積み込んで今後、活躍してくれるはずだ。今回は年末年始休暇が長く、その間10日以上も稼働していなかったため走行距離はそれほど多くなかった。ロングランの移動も1回と少なく燃費も前回よりダウンした。(Motor Magazine 2019年3月号より)

サマータイヤとそれほど違和感を感じないピレリICEアシンメトリコ

毎年、この時期になると悩むのがスタッドレスタイヤを装着するかしないか、である。いや、悩んではいけない。冬期も安心して走るなら絶対に装着すべきなのである。が、無精な担当者は、迷いに迷ったあげく、ここ数年、担当する長期テスト車にスタッドレスタイヤを装着してない。「雪が降ったら乗らなければいい」や「どうしても雪道を走るならもう1台の長期テスト車を使えばいい」というのが毎回の言い訳。そう、隣の長期テスト担当者はかならず、スタッドレスタイヤを用意して装着しているのである。

でも今年は違う。北日本であれだけ雪が大量に降っているというニュースが流れると、さずがに気になって仕方がなかった。さらに東京は降雪していなくても取材で郊外に出かけてそこで雪が降ったらもうお手上げである。そうならないためにもスタッドレスタイヤの装着は必要と考え、重い腰を上げたのである。

装着したのはピレリ ICEアシンメトリコである。装着後、まだ雪道は走っていないが、ドライ路面での乗り心地はサマータイヤとの違和感をそれほど覚えない。ただ乗り心地が少しソフトになったような印象だ。高速道路でも同様だが、ワインディングロードのようなところではさすがにサマータイヤのようなスポーティな走りは難しいだろう。それでもこの時期に雪が降っても心配ないという心強さがある。こんなことなら早く装着しておけばよかった。

さてV60 T5で最近とくに感じることは、乗り心地が快適に、さらに足まわりもしなやかによく動いてくれているということ。もうひとつ強く感じるのは「ちょうどいいボディの大きさ」である。日本の道路環境では、このぐらいの大きさが最適だな、と感じる場面によく遭遇する。今後はそうしたこともレポートしたいと思っている。

ところで、先日、ボルボ・カーズのデザイン部門 上級副社長ロビン・ペイジ氏に話を聞く機会を得た。そこで印象的だったのは、ボルボのデザインは常に人のためにあるということである。だからボルボの室内は居心地がいいのだ、と腑に落ちた次第だ。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)

■第2回/2018年12月19日~2019年1月23日(2カ月目)のデータ
・オドメーター:8543km
・走行距離:1035km
・給油量:114.0L
・実燃費:9.1km/L

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