ミッドサイズの人気SUV「Q5」にクーペスタイルを与えた「Q5スポーツバック」が登場した。美しく逞しいそのボディには、SUVに求められる実用性も妥協することなく詰め込まれている。

MHEVの効果を感じる走り。遮音など細やかな配慮も良い

Q5スポーツバックが搭載するのは、2L直列4気筒水冷式インタークーラー付ターボチャージャーのディーゼルエンジンで、最高出力150kW(204ps)/3800-4200rpm、最大トルク400Nm/1750-3250rpmを発生する。これにベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)と12Vリチウムイオンバッテリーを用いたマイルドハイブリッドシステム(MHEV)を採用している。

実際に運転しているとBASの働きをよく感じられた。アクセルオフでコースティング状態になるとエンジンを止めるのだが、そこから再始動する時にショックや音はほとんど感じない。また低回転からアクセルペダルを踏み込んだ時は、最初にBASが働いてエンジンがトルクを出すまでのタイムラグを埋めている。車重は1.9トンに達するが、軽快なハンドリングとともにその重量は感じない。

7速DCT(Sトロニック)と組み合わされるAWDクラッチ付きクワトロシステムは燃費の向上にも貢献している。システムが4WD走行を不要(力を必要としていない)と判断すると自動的にAWDクラッチによりプロペラシャフトを、リアデファレンシャル内のデカップリングクラッチによりリアドライブシャフトを、それぞれ切り離して前輪のみを駆動するようになる。

画像: 1stエディションのシート表皮はファインナッパレザーとなる。後席はヒーター付きで足元、頭上ともに広く快適だ。

1stエディションのシート表皮はファインナッパレザーとなる。後席はヒーター付きで足元、頭上ともに広く快適だ。

走行中の車内はとても静かだ。高速道路を100km/hで走行中の回転数は1500rpmなのでディーゼルエンジンの音は耳に届かない。アイドリング時に外では小さなゴロゴロ音が聞こえるが、前ドアの窓はSラインプラスパッケージに含まれるフィルムを挟んだ3層ガラスを備えるので遮音と遮熱効果が高い。ドアのウェザーストリップもボディ側とドア側に2重に配置されており、遮音だけでなくドアの閉まり音も良くなっている。

ここ数年では、アイポイントが高いSUVでスタイリッシュなモデルを望む人が多くなっている。実際、Q3では、スポーツバックが6:4の割合で売れている。きっとQ5でも同じことが起きるだろう。Q5スポーツバックは、それほど魅力に溢れるモデルに仕上がっている。(文:こもだきよし/写真:小平 寛)

画像: リアエンドまできれいにつながるルーフラインが美しい。マトリクスOLEDリアコンビネーションライトは見た目の良さに加え後続車との距離により発光パターンが変わる。

リアエンドまできれいにつながるルーフラインが美しい。マトリクスOLEDリアコンビネーションライトは見た目の良さに加え後続車との距離により発光パターンが変わる。

SQ5 スポーツバックは今秋からデリバリー開始

Q5スポーツバックの高性能モデル「SQ5スポーツバック」の日本での発売が2021年秋から始まる。美しいクーペシルエットを持ち、最高出力345ps、最大トルク500Nmを発生する3L V6ガソリンターボエンジンを搭載。機械式センターデフを備えた4WDシステムやダンピングコントロール機能付きSスポーツサスペンションといった標準車にはない、スポーツモデルにふさわしいメカニズムが与えられている。

画像: エキゾーストは左右各2本出しで迫力がある。20インチの5ツインスポークのアルミホイールが標準装備されるが21インチも選択が可能だ。車両本体価格は967万円となっている。

エキゾーストは左右各2本出しで迫力がある。20インチの5ツインスポークのアルミホイールが標準装備されるが21インチも選択が可能だ。車両本体価格は967万円となっている。

アウディ Q5スポーツバック 1stエディション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4695×1900×1660mm
●ホイールベース:2825mm
●車両重量:1920kg
●エンジン:直4 DOHCディーゼルターボ
●総排気量:1968cc
●最高出力:150kW(204ps)/3800-4200rpm
●最大トルク:400Nm/1750-3250rpm
●トランスミッション:7速DCT(Sトロニック)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:軽油・70L
●WLTCモード燃費:14.5km/L
●タイヤサイズ:255/45R20
●車両価格(税込):837万円

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