2021年10月5日、静岡県裾野市はトヨタ自動車が市内で建設中の実証都市「ウーブン・シティ」との連携をふまえて、温室効果ガスの排出実質ゼロを目指す「カーボンニュートラルシティ」を宣言。「ウーブン・シティ」プロジェクトを進めるトヨタの子会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」のジェームス・カフナー最高経営責任者(CEO)も出席して、地域住民に向けた「これからのまちづくり」説明会を開催した。

トヨタと連携して、裾野市全体を新しい快適な街へ

実証都市「ウーブン・シティ」は、トヨタが東富士の裾野市(静岡県)で進める、人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト。トヨタの子会社であるトヨタ自動車東日本の東富士工場跡地(約70万8000平方メートル)を利用して、新たな街づくりを進めている。2021年2月23日「富士山の日」に着工した。

「ウーブン・シティ」は、人々が生活を送るリアルな環境のもとに、自動運転、モビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)技術などを導入・検証する壮大な未来実証プロジェクトで、すでに世界からも大きな注目を集めている。

その一方で、周辺地域からは交通渋滞や治安悪化を懸念する声も上がっているが、裾野市ではこのトヨタの実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクトを「新たな裾野市」の街づくりの好機ととらえ、このプロジェクトをバックアップするとともに、地元のJR岩波駅周辺の再開発や周辺の交通インフラの整備、未来都市と豊かな自然環境との融合、周辺地域との良好な関係構築を進め、温室効果ガスの排出実質ゼロの「カーボンニュートラルシティ」を目指すこととした。

こうした裾野市の構想に対して、トヨタも地域との親和性を重視、ウーブン・シティの中で使われる自動運転車両の拡大活用、新たな試みへの財源確保、周辺地域の再開発などに協力して、裾野市全体の街づくりに貢献していくとしている。

こうした説明会は今後も行い、地域との連携や理解をさらに深めていく。今回の説明会に近隣の住民や地元高校生など15人が参加し、動画投稿サイト「YouTube」で配信された。

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