AVANTGARDE仕様のインテリアが、満ち足りた移動時間を演出
オールテレインの外装には、オフローダー風味だけでなくAVANTGARDE系統のちょっと上級なパーツ類を装備している。オフロード走行モード時により広いエリアを照らし出して障害物の発見をアシストする「オフロードライト」など、便利なデバイスも設定される。
インテリアもAVANTGARDEクオリティが標準装備なのが嬉しい。たとえば、インストルメントパネルに配されたシルバークロームインサートとマットダイヤモンドシルクスクリーンエレメントのコンビネーションは、絶妙だ。トリムの仕上げは他にも、好みに合わせたチョイスが可能となっている。
ブラックレザー製のマルチファンクションスポーツステアリングホイール、アンビエント照明も標準装備。センターコンソール部に配置された高解像度の液晶ディスプレイは、10.25インチもしくは12.3インチから選ぶことができる。どちらも傾斜角、操舵角、座標やコンパスといった、オールテレイン専用コンテクストが用意されている。
シートもやはりAVANTGARDEスペック。高い快適性と優れたサポート性を兼ね備えている。ロングドライブなら疲れ知らずだし、ワインディングランでも不満が出ることはないだろう。(日本に導入されるCクラス ステーションワゴンは全車、AVANTGARDEとなる)
全車、マイルドハイブリッド仕様。新世代の1.5Lガソリンターボも用意
本国でのエンジンラインナップは、2L 直4ディーゼルターボ(最高出力200ps/最大トルク440Nm)と新世代の1.5L 直4ガソリンターボ(204ps/300Nm)の2タイプ。どちららもISGによるアシスト(20ps/200Nm)を受け、9Gトロニック(9速AT)で制御される。
パワートレーンについてはワゴンと基本的に変わらず、車両重量もほとんど同じ。0→100km/h加速はどちらも7.5秒でこなす。最高速度はワゴンに9km/hほどのアドバンテージがあるが、日本では関係ないレベルの違いでしかない。欧州仕様でのデータとなるが、燃費も実質同等と考えていい。
ただでさえ人気沸騰中の新型Cクラスに追加された「革命児」は、走りも実用性もまったく犠牲にすることなく、斬新な個性を見せつけている。もしかするとこれまでとは違う、新しい「定番伝説」がここから始まるのかもしれない。(Webモーターマガジン編集部 神原 久/写真:Daimler AG)