BMW M135i xDriveのバージョンアップモデルが、本国で発表された。BNWのラインナップではもっともコンパクトで刺激的なホットハッチだが、今回の改良はそうとうマニアック。ダイナミック性能を引き上げるべく、シャシを始め細部の特性が磨き抜かれているという。激戦区と化している直4ターボスポーツハッチ市場で再び、存在感をアピールすることはできるだろうか。

より最適化されたトラクションが、ダイナミックなコーナリングを演出

画像: 軽量高剛性なMアロイホイールは18インチが標準。さまざまなデザインの19インチホイールをオプションで設定。

軽量高剛性なMアロイホイールは18インチが標準。さまざまなデザインの19インチホイールをオプションで設定。

エンジンコントロールユニットに統合されたアクチュエーターによってタイヤのスリップを制御するARB(aktornahe Radschlupfbegrenzung)は、継続して標準装備。信号伝達スピードが高められ、従来のシステムより最大10倍もの速さでトラクションを制御することが可能になった。この改良によってダイナミックにコーナリングする時だけでなく、滑りやすい路面での安定感も向上させているという。

8速ステップトロニックに組み込まれたトルセンLSDの恩恵も、大きい。敏捷性が増すとともにトラクションの制御性能がさらに最適化、DSC、ブレーキ制御などとの巧みな連携で全輪駆動ならではの安定感と痛快なハンドリングを両立している。

アクティブサウンドデザインなど、さまざまな「劇的体験」が進化するか

画像: コクピットには、オーディオシステムによって増幅されたエンジンサウンドが、より心地よく官能的に響き渡る。

コクピットには、オーディオシステムによって増幅されたエンジンサウンドが、より心地よく官能的に響き渡る。

ドライビングの気分をさらに盛り上げてくれるのが、改良された「アクティブサウンドデザイン」だ。エンジン音の中から官能性にあふれた音響成分を抽出、増幅してスピーカーを通して室内に響かせることで気持ち良い走りを演出するシステムだ。

改良されたM135iでは、従来以上にエモーショナル感にこだわって音響をコーディネイト。アクセル操作に対する応答性を高めることで、加減速時のエンジンの「鼓動」とのつながりをより自然で劇的に演出してくれる。

新たなエクステリアカラーのセレクションが設定されるなど、さまざまな意味でインパクトたっぷりの新型M135i xDrive。日本への上陸予定はまだ明らかにされていないが、「初めてのMモデル」としても、より刺激的な進化ぶりに期待が膨らむ1台だ。(文:Webモーターマガジン編集部 神原 久/写真:BMW AG)

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