クルマのアライメントにはトー角、キャンバー角、キャスター角、キングピン角があるが、ここではその中でも代表的なものであるトー角とキャンバー角について解説する。

極端にキャンバー角をつけると、摩耗が進む可能性もある

画像: マツダロードスターのフロントサスペンション。適切なトー角、キャンバー角で軽快な操縦性を確保している。

マツダロードスターのフロントサスペンション。適切なトー角、キャンバー角で軽快な操縦性を確保している。

ただ、独立式サスペンションで、主にコーナリング時を考えた場合は、サスペンションジオメトリーの変化によってタイヤと路面の接地角度が変わってくる。そのためにあらかじめ付けるキャンバー角が決まってくる。これについては改めて解説しよう。

キャンバー角は直進時にも関わってくる。ネガティブキャンバーの場合はタイヤは内側に転がろうとする。コインが傾いた方に転がっていくのと同じことだ。この場合はトーインと似たような効果がある。逆にポジティブキャンバーにすると外側に転がろうとする。つまり何らかの外力があるとクルマが不安定な動きをするとも言える。

ネガティブキャンバー、ポジティブキャンバーとも加速やブレーキングをを考えたときには、タイヤの接地面積が減っているということになる。そういう意味でも極端なキャンバー角を付けると安定性に欠け危険性がともなう。

また、極端なキャンバー角をつけた状態で走り続けていると、タイヤの内側や外側の摩耗が激しくなるので注意が必要だ。現在、市販車の独立式サスペンションのキャンバー角は、路面に対して90度からややネガティブに付けられることが多くなっている。(文:Webモーターマガジン編集部 飯嶋洋治)

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