派手ではないけれど、さりげなくオシャレで個性的。機能性にも富む
トリムラインは、日本仕様と微妙に異なる2種類を設定。全グレードにエアバンプを装備したエクステリア、8インチタッチスクリーン、Bluetooth、AndroidAuto、AppleCarPrayとの連携機能を備える。
安全装備面でも、アクティブレーンキーピングアシスト、アクティブセーフティブレーキ、アダプティブクルーズコントロール、速度制限標識の認識・通知機能などが設定されている。
英国仕様の上級モデルとなる「Flair XTR」には、17インチアロイホイールやブラック仕上げのルーフバーとドアミラー、オレンジ色が鮮やかなフォグライトサラウンドとエアバンプパネル装飾、さらにヘッドアップディスプレイやシトロエン コネクトナビなど、充実装備が満載だ。
カングーバンE-TECH エレクトリックはADASなどの先進装備が充実
そんなeベルランゴの向こうを張って・・・いるわけではないだろうけれど、元祖フレンチMPVであるルノー カングーも、同じ日に「カングーバン E-TECH エレクトリック」の欧州での受注開始を宣言した。
コンビと呼ばれる乗用モデルではなくコマーシャルバンのみのリリースではあるが、eベルランゴとの違いに注目してみたい。
搭載される電気モーターのスペックは、最高出力90kW(122ps)とやや控えめ。WLTPサイクルでの航続距離は逆にやや長めの300kmだ。リチウムイオンバッテリーの容量は45kWh、最大80kWの急速充電に対応し30分で170kmほどまで走行可能になるという。11kWオンボード充電器なら15%から100%充電が3時間50分。eベルランゴより1時間ほど短い。
10インチのデジタルインストルメントパネルはオプション。センターコンソール部の8インチタッチスクリーンは標準で装備されている。
荷室ボリュームは、エンジン仕様車と同等の最大3900Lに達する。1500kgまで牽引も可能だ。「イージー インサイドラック」と呼ばれる格納式の収納システムのほか、キャビン内のストレージは計60Lほどが用意される。
ADASに関しては非常にこだわっているようだ。とくにストップ&ゴー機能を備えたアダプティブクルーズコントロールは、将来的な自動運転も目した先進のシステムを採用しているという。
スマートフォーンアプリなどを使ったバッテリーマネジメントサービスといった、新たな取り組みにも積極的だ。
カングーバンE-TECH エレクトリックの欧州全土での販売が始まるのは2022年春ごろから。eベルランゴとともに日本上陸まではまだしばらくかかりそうではあるけれど、比較試乗できる日が今から待ち遠しい。(文:Webモーターマガジン編集部 神原 久)