「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、シトロエン C4だ。
シトロエン C4(2011年:2代目フルモデルチェンジ)
この連載で以前に紹介したルノー メガーヌとヨーロッパやフランス本国で最大のライバルであるシトロエン C4がフルモデルチェンジ。奇しくも日本にほぼ同時期に導入された。BMWと共同開発した1.6LエンジンはNAとターボ付きを設定。その走りの違いも味わってみたい。
「この先にDSがあるからこそのデザイン」というのが頷ける、コンサバティブ(保守的)なスタイルで登場したC4。しかしインテリアは、コンサバティブなどという言葉とは無縁のシトロエンらしいものだ。「個」を大切にするフランス車らしく、いろいろカスタマイズが楽しめる。
まずメーターの色が、白〜青まで5段階で変えられる。3連メーターなのだが、センターと左右で組み合わせは自由。さらにウインカーを出したときや、ギアをリバースに入れたときなどに出る音が、ポップ調からアフリカンな民族調まで4種類から選べる。ちょっとしたことではあるけれど、自分だけの1台として、愛着が増してくるから不思議だ。
日本仕様は、1.6L+4速ATのセダクションと、1.6Lツインスクロールターボ+6速AMT(EGS)のエクスクルーシブという2グレード体制。エンジンそのものは共通で、BMWとPSA(プジョー シトロエン グループ)が共同開発したユニットだという。