2009年、ルノー初のクロスオーバーモデルとなる「コレオス」が日本市場にデビューした。強力なライバルひしめく日本市場にやってきたフレンチSUV、その狙い、特徴はどこにあったのか。ここでは国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2009年8月号より)

ユーロN-CAP衝突安全テスト最高ランクの5つ星を獲得

画像: 「波」をイメージしてデザインされたというインテリアは、曲線を多用した意匠が各所に見られ、色合いも明るくまとめられている。

「波」をイメージしてデザインされたというインテリアは、曲線を多用した意匠が各所に見られ、色合いも明るくまとめられている。

ルノーのクルマ作りは実直そのものだ。タフでダイナミックな基本性能を備えながら、当たりはソフトというのがコレオスの特徴となるのだろう。本格的なSUVであっても、ルノーはルノーだ。

夏のバカンスなど家族でアウトドアを楽しむことが多い欧州のユーザーにとって、広く使いやすい荷室はもちろんのこと、上下分割開閉式リアゲート、ワンタッチレバー付60:40分割可倒式リアシート、電動パノラマガラスサンルーフも重要なポイント。

また、安全性で定評のあるルノーだけに、アクティブ、パッシブ両面において、万全のメカニズムを備える点にも注目したい。フロントに320×28mm、リア292×26mmという大径のディスクブレーキを採用するほか、ESPをオールモード4×4i 4WDシステムとリンクさせて車両の挙動を安定させる仕組みも組み込んでいる。もちろん、6エアバッグを搭載し、ユーロN-CAP衝突安全テスト最高ランクの5つ星を獲得している。

ニッサンとのアライアンスによる美点は日本仕様への展開でも見られる。これまでフランスと日本の電波法の違いから実現が難しかったハンズフリーカードが標準装備となったこと、ニッサン製の2.5L直列4気筒 NAエンジンを搭載するためレギュラーガソリン仕様となることも、その一例と言えるだろう。残念なのは、なぜかナビゲーションシステムがアクセサリー扱いの後付けとなること。欧州仕様ではインパネ内に収まっているだけに、なんとかならないものか。これこそ、ニッサンとのアライアンスで実現できそうなものだが。(文:Motor Magazine編集部 松本雅弘/写真:保坂 明)

ルノー コレオス プレミアム グラスルーフ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4525×1855×1710mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:1730kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:2488cc
●最高出力:126kW(170ps)/6000rpm
●最大トルク:226Nm/4400rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●車両価格:359万8000円(2009年当時)

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