超高級車づくりの、新たなベンチマークを目指す
ベントレーは2022年1月26日、電動化を中心としたサスティナブル戦略「ビヨンド100戦略」に関する衝撃的なコミットメントを発表した。10年間で25億ポンドもの投資を背景に、一気呵成の変革を図ろうとしている。
まずは2020年に掲げたサスティナビリティ戦略「ビヨンド100戦略」のヘッドクオーターとして、英国クルー工場を「ベントレー ドリームファクトリー」化する構想を掲げている。そこは、2030年までを目標としているエンドtoエンドでの自動車づくりにおけるカーボンニュートラル化を実現するための、最前線でもある。
ドリームファクトリー構想は、カスタマーだけでなくそこで働く人々も含めて実感できる、超高級車づくりの新たなベンチマークを提案するものだ。具体的には、敷地内のソーラーパネルを今後2年間で3万枚から4万枚に増やし、社有の車両には再生可能なバイオ燃料を使用する。
また単に生産工程における環境負荷を低減するだけでなく、ベントレーならではのクラフトマンシップとパーソナライゼーション、そしてデジタライズによるさまざまな意味での効率化、先進性を実現するための、新しいフィールドの構築を目指しているようだ。
ドリームファクトリーからはまず、今後3年以内に、ブランド初のBEV第1号がローンチされる計画だ。その後、新しいBEVが毎年リリースされることになる。その総数は実に5車種に達するとのこと。「ファイブ・イン・ファイブ」と名付けられたコミットメントによって、ベントレーのBEVラインナップはこれからの8年間で一気に充実していくわけだ。
さらにBEV以前にベントレーは、2022年にはフライングスパーやベンテイガのPHEVを発売することをすでに発表している。その派生モデルとしても、5車種を計画中。2022年には、全販売台数の2割強がハイブリッドモデルに置き換わると予想しているという。
世界屈指の高級ブランドが本気になった時、電動化を始めとするサスティナブルモビリティというトレンドはおそらく、またひとつ新たなステージへと上がることになる。ベントレー ドリームファクトリーは果たして、どんな素敵な夢を見せてくれるのだろう。