日本のモータリゼーションとともに月刊モーターマガジンは発行を重ね、今号で800号を迎えた。その間、約67年。自動車業界は今、100年に1度という大変革期を迎えている。そこで、この特集では日本を代表するメーカーやインポーターのキーマンにインタビューし、近未来の展望やカーボンニュートラルへの取り組みなどを訊くことにした。訊き手:Motor Magazine編集長 千葉知充(Motor Magazine2022年3月号より)

世界最強のラグジュアリーSUV「DBX 707」は第2四半期に

MM そういう個性にこだわるユーザーに対応する専門の担当がいて、ともにコンフィギュレーターを見ながら好みの仕様を作り上げていくことも可能ですか。

寺嶋 英国本社には、ビスポークサービスを提供する部門「Q byアストンマーティン」がありますが、その専属デザイナーとオンラインでセッションしながら、独自の仕様を作っていくこともできます。
同時に、もう少し気軽にカスタマイズを楽しんでもらえるように、ブランド側から提案する形のビスポーク「Qエディション」的なものがあってもいいのではないか、と考えました。そこで2021年末には実際に「DB11 W1シリーズ」を日本専用でリリースしています。

画像: Q by Aston Martinが日本専用に手がけたDB11 W1。

Q by Aston Martinが日本専用に手がけたDB11 W1。

MM それは、アストンマーティンジャパンが独自に企画したものでしょうか。

寺嶋 はい。日本のアストンマーティンにとっても、初めての試みです。W1はロンドンでも高級住宅や一流ホテルが建ちならぶメイフェア地区の郵便番号で「メイフェアのライフスタイルからインスパイアされたDB11 V8を」というコンセプトに基づいています。英国のビスポーク部門にイメージを伝えて、その専属ザイナーやクラフトマンに仕上げてもらいました。わずか10台ですが2022年の年明けからクルマが到着しはじめます。
私たちが提案する「カスタマージャーニー」はそういう購入体験はもちろん、「購入後のオーナーシップを購入する」という感覚を持っていただけるような活動にも、力を入れています。「このクルマを購入して、どのように楽しめば良いのか」といった、ライフスタイルまで提案できるようなサービスが理想ですね。

MM 最後になりますが、DBXのハイパフォーマンスモデルが、2022年2月1日に発表されました。実に楽しみですね。

寺嶋 「DBX 707」と名付けられました。アストンマーティン独自の開発によって、4L V8ユニットは最高出力707ps、最大トルク900Nmに達しています。新しく9速湿式クラッチギアボックスや420mm径のカーボンブレーキディスクなどを採用するとともに、サスペンションセッティングも含め総合的なアップグレードを施しました。デザインの進化と合わせて「世界最強のラグジュアリーSUV」という価値観を革新するモデルになるでしょう。
2022年第2四半期にはデリバリーが始まる予定ですが、マーケティングとしてはその機会を生かして「DBXの楽しみ方」といったイベントを、提案したいと考えています。(写真:井上雅行)

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