ステルヴィオよりひと回りコンパクト、パイパワーなPHEVも登場
ファンにとっては「待望の」というべきアルファロメオ トナーレがついに正式発表となった。2019年にお披露目されたトナーレコンセプトから約3年。ステルヴィオの妹にあたるアルファロメオ初のコンパクトSUVは、なかなか興味深いクルマに仕上がっている。
コンセプトモデルにほぼ忠実なスタイリング、コネクティビティやデジタルデバイスの充実などトピックといえるものはいくつもあるが、多くのクルマ好きが気にするのは、これがアルファロメオ初の電動化モデルであるということかもしれない。一部の国に向けて内燃機関(ICE)のみで走るモデルも用意されるようだが、基本的にはハイブリッドとプラグインハイブリッドの2本立てとなる。
ハイブリッドモデルはFWDで、ブランニューの1.5L 直列4気筒 可変ジオメトリーターボが搭載される。ハイブリッド用に開発されたファイアフライ系エンジンで、12.5の圧縮比や遅閉じのミラーサイクルを採用。ハイパワー版は160hp、エントリー版は130hp/240Nmとなる。トランスミッションは7速DCTで、そこに20hp/55Nmを発生する独自開発の「P2」モーター、48Vベルト駆動式スタータージェネレーターが組み合わせられる。
ハイブリッドシステムは走行状態を問わず介入し、減速時に回生ブレーキでエネルギーを回収、加速時にeブーストでパワーとトルクを増強する。また低速走行時、駐車時、クルージング時などには電動モードでの始動と走行が可能になる。
さらに、発売時までに130hp/320Nmの1.6Lディーゼルと6速DCTを組み合わせたハイブリッドモデルもラインナップに加わる予定だ。
もう一方のプラグインハイブリッドモデル(PHEV)は、アルファロメオがいうところの「Q4」、つまりAWDだ。1.3L 4気筒のマルチエアターボユニットでフロントホイールを駆動し、電気モーターでリアホイールを駆動する。エンジンで180hp、モーターで120hpを発生し、システム総合で275hpと、姉にあたるステルヴィオのスタンダードモデルに匹敵するパワーを発生する。
0→100km/h加速は6.2秒、電動モードでの走行可能距離は市街地で最長80km、複合サイクルで60km以上。急速充電器を使用した場合は満充電まで2.5時間と発表されている。