冬のコーディネートもイケてるBBSのホイール
「BBSのホイールを履いたスバルフォレスターで白銀の世界に行きましょう」。モーターマガジン編集部にそう言われて最初に浮かんだ言葉は「なんと勿体ない⁉」 だった。
BBSのホイールといえば、独自の鍛造技術によって軽量で高剛性、強靱性を備えている。さらにそれを表現するデザインも魅力のホイールブランドである。最終的には職人による手作業によって丁寧に仕上げられていることもあり、塗装の美しさや滑らかな指触りも含め「まるで宝飾品のよう」と表現したくなるクオリティを実現している。
そんな背景を知れば知るほど、さまざまなシチュエーションが想像できる冬の道をBBSを履いて走るなんてちょっと勿体ないのでは・・・と、一瞬だけ思ったのだ。しかし、真っ白な雪の上に佇むマットグレイ色の「RI-A」を履いたマグネタイトグレーメタリック色のフォレスターを見たとき、「少しも勿体なくなんかない、やっぱりカッコイイなぁ」と思い、冬のBBSコーディネイトを全肯定したくなった。
ミシュランのスタッドレスタイヤと組み合わせたBBSのRI-Aは、スーパーGTに参戦するスバルBRZと同じ思想、同じ造形で開発されたアルミ鍛造製の1ピースホイールだ。2021年のスーパーGT300のシーズン優勝を文字どおり「足もとから支えた」レース仕様として人気のあるこのホイールの特徴は、ホイールとタイヤの空転を抑制するアンチスリップペイントや、脱着時にナット穴を傷めないようブッシュにスチールを採用している点にある。
タイトル写真をご覧いただければわかるとおり、RI-Aは純粋にリムもスポークも細く、軽量さを武器に機能美を追求したデザインが特徴である。細いスポークの側面からはさらに、ムダな「肉」がえぐり取られている。これは強度と高剛性を持つアルミ鍛造ホイールだからこそ成せる技と言える。フォレスターのようなミドルサイズSUVにあえてこの細いスポークのホイールを選ぶ価値がわかるのは、そうとう足まわりにこだわりを持つ人、もしくはかなりのBBS通ではないだろうか。