タイヤが18インチになるのは大きな変化ですね
2021年にスクーデリア・アルファタウリからF1にデビューした角田裕毅は、2021年開幕戦でいきなり9位入賞。その後、クラッシュなども経験したが、シーズン終盤には速さを取り戻し、最終戦アブダビGPでは自己最高位となる4位でフィニッシュ。いい流れで2022年シーズンを迎えようとしている。
──2月23日〜25日にスペイン・バルセロナで第1回プレシーズンテストが行われましたが、2022年のマシンのフィーリングはいかがでしたか。
「今シーズンは、オーバーテイクしやすいように変更された新しいレギュレーションで、よりエキサイティングな見応えのあるレースになると思います。乱気流が発生しにくい設計となっていて、バルセロナのテストでは2021年よりも他車の後ろにつきやすいという感触がありました。新しいレギュレーションでオーバーテイクができるようになるのか、それが実際にどこまでレースで反映されるのか、開幕戦が楽しみです。2021年はレギュレーションの変更が少なく開発されつくしたマシンでしたが、2022年は全チームまったく新しいマシンですから、どこかのチームが飛び抜けて速いということもあるかもしれません」
──タイヤが18インチになりますが。
「タイヤが13インチから18インチになるのは、すごく大きな変化ですね。走りに与える影響はエアロダイナミクスよりも大きいかもしれません。13インチの場合、高速コーナーでリアタイヤが滑り出すとコントロールがなかなか難しかったのですが、2022年はコントロールしやすくなったり、トラクションが少し良くなった気がします。ただ、タイヤホイールが重くなるので、タイヤ交換に時間がかかったり、ブレーキのパフォーマンスが落ちたりといった影響が出るかもしれません。今のところ、ブレーキの感触は変わりませんが」
──ポーパシングとかバウンシングと呼ばれる現象が指摘されていますが、それはどんな現象ですか。
「たしかにありますね。アルファタウリではバウンシング現象を呼んでいます。『跳ねる』ような動きということですね。チームによってその状況が違うので詳しく言えませんが、クルマ全体が縦に揺れる感じですね。高速からのブレーキングなど、走りに影響が出る場面もありました。酷いときはコーナーの先が見えなくなることもあるので解決しなければなりません。これまで感じたことのない現象で、これがコンスタントに続くと走りに集中できませんし、開幕までに解消しなければならない問題です」
──このほか、2022年のマシンで良くなった点はありますか。
「見た目がカッコよくなりましたね。シンプルになって、カラーリングもそれぞれきれいですし、好きですね」