2017年にワールドデビューを果たしたSUV「ランボルギーニ ウルス」の人気が止まらない。発売開始からわずか3年で早くも生産台数は1万5000台を超え、今もさらに記録を更新し続けている。その販売台数は主力モデルのアヴァンタドール、ウラカンを大きく凌ぎ、ランボルギーニ全体の60%にも及ぶ。車両価格3000万円を超えるスーパーSUVが、なぜこれほどまでの人気を得ているのだろうか。

スーパーカーの世界を大きく広げた、4人が乗れるハイパフォーマンスモデル

ウルスはアヴァンタドール、ウラカンに続く「ランボルギーニ第3のモデル」として登場したスーパーSUV。2012年の北京モーターショーでコンセプトカーがデビュー、5年後の2017年に市販型が登場し、2018年2月に日本で正式に発表された。

このことからもランボルギーニが新しい分野への進出に慎重であったことをうかがわせるが、当時、ロールスロイス、マセラティ、ベントレー、アストンマーティンなどハイエンドブランドが続々とSUVを投入して話題となる中、ウルスの登場はひときわ意外性に富んでいた。

非日常を売りにする2ドアのスーパーカーメーカーだったランボルギーニが、毎日乗れる4ドアモデルを発表したのは「衝撃的な出来事」だったのだ。

画像: ハイトのあるスタイリングだが、そのハンドリングの良さはまさにスーパーカー然としたもの。またスーパーSUVらしく、あらゆる路面状況にも対応する万能性も見せる。

ハイトのあるスタイリングだが、そのハンドリングの良さはまさにスーパーカー然としたもの。またスーパーSUVらしく、あらゆる路面状況にも対応する万能性も見せる。

ウルスがどれほど大きな新しい魅力を持っていたかは、オーナーの80%が初めてのランボルギーニであったことや、女性オーナーが全体の10%を占めるというデータからもうかがえる。ランボルギーニは熱心なクルマ好きのためのスーパーカーだったが、ウルスの登場はそのスーパーカーの世界を大きく広げ、魅力を大きく拡大していった。

「いつかはランボルギーニ!」と夢は描いていたものの、アヴェンタドールやウラカンのようなスーパースポーツカーはやはり乗りこなせないと諦めていたファンの心を大きく揺さぶったということだ。

画像: 4L V型8気筒にツインターボエンジンは最高出力650ps、最大トルク850Nmを絞り出し、ステップ式の8速ATとあいまって、スムーズかつ怒涛の加速を体感させてくれる。

4L V型8気筒にツインターボエンジンは最高出力650ps、最大トルク850Nmを絞り出し、ステップ式の8速ATとあいまって、スムーズかつ怒涛の加速を体感させてくれる。

当然、その性能は半端ない。ランボルギーニが自ら「スーパーSUV」と名乗るだけあって、搭載される4L V8ツインターボエンジンは最高出力650ps、最大トルク850Nmという凄まじいパフォーマンスを発揮。独特のエッジが効いたシャープなボディワークには、ランボルギーニ伝統のモチーフも盛り込まれ、これまでにない独自のSUV像を作り上げている。

もちろん、トルクベクタリングや4WS、アクティブエアサスペンション、アクティブアンチロールバー、カーボンブレーキなど、最新世代のスーパーカーにふさわしいハイテク装備を満載。ストラーダ(一般道)/スポーツ(峠道)/コルサ(サーキット)/サッビア(砂地)/テラ(オフロード)/ネヴェ(雪道)と、6つのドライビングモードであらゆる地形や天候に対応する万能ぶりも魅力となっている。

最高速は実に305km/h、0→100km/h加速は3.6秒と公表されているが、2021年3月にロシアのバイカル湖で開催された「デイズ・オブ・スピード」では実際に最高速298km/hをマーク。路面が凍結し、強風が吹きすさぶ中で、凄まじいパフォーマンスと安定したハンドリングを発揮してみせた。

画像: ウラカンにも通じるイタリアンエキゾチックカーのインテリア。センターコンソールに2画面の大型ディスプレイを設けて未来的な操作性を提供する。

ウラカンにも通じるイタリアンエキゾチックカーのインテリア。センターコンソールに2画面の大型ディスプレイを設けて未来的な操作性を提供する。

ウルスは登場以来大きな変更を受けていないが、イヤーモデルなどをとおして、先進運転支援システム(ADAS)などのアップデートを着実に行われ、さらに、カラーリングをはじめとする様々なカスタマイズを盛り込まれたデザインエディション「パールカプセル」(2020年6月)、「グラファイトカプセル」(2020年9月)を追加設定されている。

ちなみに、ランボルギーニのモデル名は伝統的に闘牛にまつわるものとなっているが、ウルスも例にもれず、とくに「ウルス=Urus」には「野生の牛の一種」という意味もある、スーパーSUVにふわしい名前だ。

画像: 着座位置が高めで見晴らしもよく、スポーティなデザインだが実用性も高いシート。過度なタイト感がないのも魅力。

着座位置が高めで見晴らしもよく、スポーティなデザインだが実用性も高いシート。過度なタイト感がないのも魅力。

ランボルギーニ ウルス 主要諸元

●全長×全幅×全高:5112×2016×1638mm
●ホイールベース:3003mm
●車両重量:2200kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ
●排気量:3996cc
●最高出力:478kW(650ps)/6000rpm
●最大トルク:850Nm/2250-4500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●WLPT燃費:7.9km/L
●サスペンション:前後ダブルウイッシュボーン
●タイヤサイズ:前285/45ZR21、後315/40ZR21
●最高速:305km/h
●0-100km/h加速:3.6秒
●車両価格(税込):3068万1070円

This article is a sponsored article by
''.