2022年3月18日金曜日(現地時間)、米国フロリダ州セブリングでFIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦「セブリング1000マイル」が行われ、36号車アルピーヌA480(アルピーヌ・エルフ・チーム)が優勝を飾った。 本命と目されたトヨタは、8号車GR010 ハイブリッドが2位、7号車はクラッシュリタイアに終わった。

開幕戦に向け変更された性能調整でトヨタは苦戦

ハイパーカーによるWEC新時代となった昨2021年シーズンは、トヨタのハイパーカーGR010ハイブリッドがル・マン24時間レースを含む全6戦で完全勝利をあげた。

トヨタはハイパーカー2年目となる2022年に向けて、タイヤサイズを変更、これにあわせてエンドプレートやエンジンカバーフィンなどボディワークに若干の変更を施した。また、3.5Lエンジンは基本的に昨シーズンのものと同じだが、新規定の100%再生可能燃料に対応すべく開発し直している。

そのトヨタのライバルとなるのが、グリッケンハウス、そしてノンハイブリッドLMP1車両で参戦するアルピーヌ。今季からハイパーカークラスに参戦開始予定だったプジョーは、開発が遅れて開幕戦を欠席。そのデビューはル・マン以降になりそうだ。

となると今年もシーズン序盤はトヨタ優勢となるかと思われたが、開幕戦に向け変更された性能調整もあって、トヨタは予選から4位、7位と苦戦。

決勝レースは、ポールポジションから逃げるアルピーヌを2台のトヨタが追う展開となったが、レース折り返しとなるところで、トヨタの7号車とLMGTEクラスのポルシェ911が接触。トヨタの7号車は右フロント部分を引きずりながらピットへと戻ろうとしたが、その途中であろうことかクラッシュ。これで赤旗中断となってしまう。

その後レースは再開されたものの、トップを走るアルピーヌとトヨタの8号車の差はなかなか縮まらないまま、終盤には雷雨の接近によって繰り返し赤旗が出され、レース最大時間の8時間が近づくなか、トップ車両が194周を周回した時点で終了となった。

画像: 開幕戦に向け変更された性能調整もあって、トヨタは8号車の2位がやっとだった。トヨタのドライバー体制は昨季と大きくは変わらないが、小林可夢偉がチーム代表を兼務して7号車をドライブ、昨季限りで勇退した中嶋一貴にかわって平川亮が8号車のハンドルを握る。

開幕戦に向け変更された性能調整もあって、トヨタは8号車の2位がやっとだった。トヨタのドライバー体制は昨季と大きくは変わらないが、小林可夢偉がチーム代表を兼務して7号車をドライブ、昨季限りで勇退した中嶋一貴にかわって平川亮が8号車のハンドルを握る。

2022年WEC第1戦セブリング1000マイル 決勝結果

優勝 36 アルピーヌ・エルフ/アルピーヌ A480-ギブソン 194周
2位 8 TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 ハイブリッド 194周
3位 708 グリッケンハウス/グリッケンハウス007 193周
4位 23 ユナイテッドオートスポーツ/オレカ 07-ギブソン(LPM2) 192周
5位 31 チームWRT/オレカ 07-ギブソン(LPM2) 192周
リタイア: 7 TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 ハイブリッド

画像: セブリング・インターナショナル・レースウェイ(全長6.019km)は軍用飛行場跡に造られたコースで、アスファルトとコンクリートが混在する荒れたフラットな路面が特徴。

セブリング・インターナショナル・レースウェイ(全長6.019km)は軍用飛行場跡に造られたコースで、アスファルトとコンクリートが混在する荒れたフラットな路面が特徴。

この週末のセブリングは米国の耐久レースの祭典とも言えるイベントとなっていて、18日(金)のWEC開幕戦の後、翌19日(土)には北米IMSAシリーズ第2戦セブリング12時間レースが行われる。

なお、2022年WECシリーズは、開幕戦セブリングの後、5月7日にスパ・フランコルシャンで第2戦を行い、その約ひと月後にシリーズのハイライトであるル・マン24時間レースを迎える。

2022年WECレーススケジュール

第1戦 3月18日 セブリング1000マイル
第2戦 5月7日 スパ・フランコルシャン6時間
第3戦 6月11〜12日 ル・マン24時間
第4戦 7月10日 モンツァ6時間
第5戦 9月11日 富士6時間
第6戦 11月12日 バーレーン8時間

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