2022年5月14日(土)、JR大阪駅前のグランフロント大阪 うめきた広場で「EV&SDGsフェア2022 in OSAKA」が開催される。このイベント会場に登場する車両を解説するコーナー、今回はプジョーのSUVタイプの電気自動車「e-2008」を紹介しよう。

ガソリンモデルとBEVモデルという選択肢

電動化を視野に入れて開発したモジュラープラットフォームにより、このところ旧PSAグループもじわじわと本格的に電動化を進めている。その先陣を切って、コンパクトハッチバックのe-208に次いで、エントリーSUVのe-2008をラインナップした。

「パワー・オブ・チョイス」を掲げ、BEVを特別視することなく、内燃エンジンと対等な動力源の選択肢のひとつとの認識している。内外装の目に見える部分をはじめ、室内や荷室の広さ、先進運転支援系を含む各種装備がほぼ差別化されておらず、価格もあまりかけ離れたものとならないように設定されているのが特徴となる。

最高出力100kW、最大トルク260Nmのモーターと50kWhのリチウムイオンバッテリーの組み合わせ、航続距離は380kmとあまり長くなく、0→100km/h加速は8.5秒とそれほど速いわけでもないが、車両重量が比較的軽く、手頃な価格にとどめることができているのは、まさしくそのコンセプトによるものだ。

画像: 室内スペースのゆとりやユーティリティは、ガソリンモデルと変わらない。ラゲッジスペースは434〜1467Lを確保する。

室内スペースのゆとりやユーティリティは、ガソリンモデルと変わらない。ラゲッジスペースは434〜1467Lを確保する。

質感も高く印象的なデザインの内外装は、エントリーSUVのBEVとは思えないほど。プジョーの特徴である「i-Cockpit」の進化版の「3D i-Cockpit」によるドライビング環境も、より個性を際立たせている。

GTライングレードに与えられるアルカンタラとテップレザーを用いたバケット形状のシートの座り心地も申し分ない。

コンセプトどおり絶対的な動力性能はそれなりながら、BEVらしいリニアな加速が心地よく、ドライブフィールも往年のプジョーをしのばせるなかなかの妙味。しっとりと落ち着いたストローク感のある足まわりとBEVとしては身軽な操縦性とBEVらしい重厚感が絶妙に同居している。

プジョーは2025年までに欧州で販売する新車の100%を電動化すると宣言している。上級車種ではPHEVもすでに市販しており、フランス車では珍しい4WDをリアにモーターを搭載することで実現している。

プジョー e-2008 GT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4305×1770×1550mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1600kg
●搭載パワートレーン:1モーター
●最高出力:100kW
●最大トルク:260Nm
●バッテリー総電力量:50kWh
●WLTCモード航続距離:380km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:215/55R18
●車両価格(税込):509万8000円

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