スポーツマインドをかき立てる6速MT。専用の室内サウンドチューニング
スーパーGTでの活躍など、国産ハイパフォーマンススポーツカーの代表とも言えるトヨタ「GRスープラ」に一部改良が実施される。1978年の初代誕生以降、直列6気筒エンジンをメインとしたFR(後輪駆動)マシンの代表格として君臨、5代目となった現在もその存在感を強烈にアピールしている。
ちなみに、「GRスープラ」をベースとしたレース専用車両の「GR スープラ GT4」は、2021年末時点、発売開始から約1年半で累計販売台数50台を達成っしているとのこと。公道とサーキットの両方で楽しめる「GRスープラ」の面目躍如といったところだろう。
さて、今回の一部改良だが、一番の注目点は8速AT(オートマチックトランスミッション)のみだった「GRスープラ」に、「RZグレード」限定で6速MT(マニュアルトランスミッション)が新設定されたことだろう。搭載される3L 直列6気筒DOHCターボ(387ps/500Nm)エンジンを自在に操る楽しさを追求した、待望のマニュアル仕様だ。
パフォーマンスも格別だ。コンピューターがドライバーのクラッチ、シフト操作に合わせて、最適なエンジン回転数になるよう制御する「iMT」機能が与えられ、格別なスポーツドライブへの期待を高めてくれる。しかも、MT専用の室内サウンドチューニングが施され、加速時の盛り上がりをさらにエキサイティングに演出してくれるという念の入れようだ。
同時に「RZグレード」には、専用の新意匠の鍛造19インチアルミホイールが装着される。「GRヤリス」や「GR86」と統一性を持たせつつ、スポーク形状や断面形状を見直すことより軽量化/高剛性化を両立し、性能向上と機能美を追求したものという。
フットワークの熟成で快適性とスポーツ性を同時にグレードアップ
全グレード共通の進化としては、ステアリングと足まわりの改良によるハンドリング性能および乗り心地性の向上が図られた。
具体的には、AVS(アダプティブバリアブルサスペンション)の制御とアブソーバーの減衰特性チューニングによる、ロールバランスと乗り心地の改善、スタビライザーブッシュの特性変更による操舵初期の応答性向上、シャシー制御系(AVS、EPS<エレクトリックパワーステアリング>、VSC<ビークルスタビリティコントロール)の見直しによる操舵フィーリングと限界域でのコントロール性の向上といったメニューが並ぶ。
ボディカラーも新たに「ボルカニックアッシュグレーメタリック」と、「ドーンブルーメタリック」が加わるとともに、「RZグレード」に台数限定の新色「マットアバランチホワイトメタリック」が設定される。インテリアは、「RZグレード」にメーカーオプションとして、「タンカラー内装」が新たに採用される。
「RZグレード」と「SZ-Rグレード」では、「JBLプレミアムサウンドシステム」のサウンドチューニングの最適化により、音質の向上も図られている。
トヨタGRスープラ 8速AT主要諸元(参考)
●全長×全幅×全高:4380×1865×1290mm
●ホイールベース:2470mm
●車両重量:1530kg
●エンジン:直6DOHCターボ
●総排気量:2997cc
●最高出力:285kW(387ps)/5800rpm
●最大トルク:500Nm/1800-5000rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム ・52L
●WLTCモード燃費:12.0km/L
●タイヤサイズ:前255/35R19、後275/35R19
●車両価格(税込):731万3000円