ドライブも楽しむ豪華なゴルフ遠征旅へ
最近はゴルフがとても人気だ。コロナ禍以前の低迷状況を考えたら、人気復活は実に喜ばしいこと!なのだが、大都市周辺のコースはかなり混雑気味である。週末のみならずコースによっては平日でも予約が取れないことも。シングルプレイヤーを夢見るも、たまにしかコースを回れない自分にとっては、悲しいかな、プレイできないこともしばしばな状況である。
それであれば、近郊ではなく大きく足を延ばして、ドライブを楽しみながらのゴルフ遠征旅というのもアリではないだろうか。都市部から遠く離れたゴルフクラブには快適な宿泊施設を備えているところも多い。
実は名物料理があったり、広々とした大浴場、中には温泉を備えたクラブだってある。それに泊りがけならお酒を飲むこともできるし、2プレイと、じっくりゴルフに向き合うこともできる。目的地がゴルフ場だと観光地にはない意外な景観やスポットと出会うこともあり、仲間や家族とドライブを楽しむにもいい。
そんな思いから今回、足を向けてみた先が、岐阜県中津川市の「フォーティーンヒルズカントリークラブ」だ。首都圏からは中央高速道路で中津川ICや恵那ICまで約3時間半。クラブまでは各ICから約20分ほどだ。中津川界隈は中央アルプス最南端、標高2191mの恵那山が聳え立つ。
その裾野は低山や高原が広がっており、周辺の森や田園風景は実に清々しい。近郊には農村景観日本一とよばれる岩村町や観光名所の恵那峡に東農牧場もある。ゆるやかなワインディングロードも点在し、イギリス湖水地方へ向かうかのようなシーンにも出会う。
名産の川魚や地酒も取りそろるダイニング
クラブは恵那山の麓、標高約800mの高原に位置し、クラブハウス兼宿泊施設が「ホテル ウィンザー」だ。5階建ての建物でウィンザーの名のとおり、イギリスの城を思わせるデザイン。ツインタイプがメインだが、4名が宿泊可能なゲストルームもあり、いずれも広々としていて、ゆったりと過ごすことができる。
なにより素晴らしいのはその眺望だ。ゴルフコースの最上部に位置するため、眼下に美しいコースや東濃地方の景色が広がっているのだ。秋の景観は実に見事。黄金色に輝く森の姿が目に飛び込んでくる。
ダイニングもしっかりとしている。「レストラン ル・シェル」では、昼間は地元エリア名産の「飛騨豚のとんかつ」のほか、「ズンドゥブチゲ」「石鍋ビビンパ」など肌寒い時期にはありがたいメニューも揃う。夜は近隣名産の川魚の焼き物を添えた会席やしゃぶしゃぶ会席が楽しめるだけでなく、ワインや地酒も取りそろえており、大自然の中、仲間とともにゴルフ談義に花を咲かせるいい時間が待ち受ける。
なお、コース設計はオーストラリアのレジェンド、グラハム・マーシュ氏によるもの。高原の起伏を生かした森と渓流に囲まれた美しいコースだ。スループレイも多くなり、それはそれで良いのだが、近郊でのプレイはなにかと忙しく感じることも多い。たまには1泊2プレイの旅で、じっくりゴルフを楽しんでみてはいかがだろうか。(文:小倉 修)