カローラスポーツ ベースの本格派4WDスポーツ
今回発表された「GRカローラ RZ」は、2022年4月に米国カリフォルニア州ロングビーチで公開された新型車「GRカローラ」の日本仕様のグレード。5ドアハッチバックのカローラスポーツをベースに開発された新型スポーツカーで、最高出力304ps/最大トルク370Nmを発生する1.6L 直列3気筒インタークーラーターボエンジンを搭載し、駆動方式は電子式多板クラッチによる前後駆動力可変システム「GR-FOUR」を採用する。
5ドア/5人乗りの利便性はそのままに、サーキットやダート、雪道などあらゆる路面で冷却性能や空力性能、ブレーキ性能を徹底的に鍛え上げられているのが特徴で、日常走行での安全安心とスポーツカーとしての走る楽しさを両立させている。
![画像: GRカローラ RZ。カローラスポーツのボディを基本骨格とし、トレッドを前60mm/後85mmワイド化して高速旋回性能を高めている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/05/31/28d1aefa99e45a7b51ee5126d3a59b7d5f71ac75_xlarge.jpg)
GRカローラ RZ。カローラスポーツのボディを基本骨格とし、トレッドを前60mm/後85mmワイド化して高速旋回性能を高めている。
![画像: GRカローラ RZ。ルーフエンドに大型のリアスポイラーが装着され、バンパー下もディフューザー形状となる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/05/31/97a09df8f82642ce6896761f25d3943658e14371_xlarge.jpg)
GRカローラ RZ。ルーフエンドに大型のリアスポイラーが装着され、バンパー下もディフューザー形状となる。
一方の「GRカローラ モリゾウエディション」は、マスタードライバーのモリゾウこと豊田章男社長自らが試作車のハンドルを握り、こだわりを持って作り込んだモデルで、今回が世界初公開。米国でも同時に発表された。
開発にあたっては、レースで勝つために鍛えたクルマを市販化するという「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践。開発中のGRカローラに水素エンジンを搭載、スーパー耐久シリーズに出場し、新技術である水素エンジンを鍛えるとともに、車両を総合的に鍛え直した。
具体的には、「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる」走りの味を実現するために、リアシートを撤去し乗車定員を2名として30kgも軽量化するとともに、ボディ剛性を強化し、エンジンの最大トルクアップ(+30Nmの400Nm)、トランスミッションのギア比最適化、モノチューブアブソーバーやハイパフォーマンスタイヤの採用など、徹底的な改良が行われている。またシートは専用セミバケットシートを採用、ステアリングホイールやコンソールにはウルトラスエードが使われている。
「GRカローラ モリゾウエディション」は台数限定で発売の予定で、2022年秋頃から予約抽選の受付を開始するという。
![画像: GRカローラ モリゾウエディション。モリゾウこと豊田章男社長が強くこだわりを持つ「お客様を魅了する野性味」を追求したモデル。ブッシュのピロボール化、スプリング、ダンパー、アライメントの最適化にも取り組んだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/05/31/22dd328a56f81ea6191dffc8148b503e3a34eb85_xlarge.jpg)
GRカローラ モリゾウエディション。モリゾウこと豊田章男社長が強くこだわりを持つ「お客様を魅了する野性味」を追求したモデル。ブッシュのピロボール化、スプリング、ダンパー、アライメントの最適化にも取り組んだ。
![画像: GRカローラ モリゾウエディション。構造用接着剤を3.3m追加し、ボディ補強ブレースを追加することで、ボディ剛性をGRカローラ RZよりもさらに強化した。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/05/31/af457b1211069e002c76f3f751e9835fd2fe492a_xlarge.jpg)
GRカローラ モリゾウエディション。構造用接着剤を3.3m追加し、ボディ補強ブレースを追加することで、ボディ剛性をGRカローラ RZよりもさらに強化した。
カローラはトヨタのモータースポーツ黎明期から、WRC初優勝を飾った「TE25カローラ」やその後1000湖ラリーを制した「カローラレビン」などが活躍。また、時代の変化に合わせ、ワゴン、SUVなどへ進化を遂げてきた。豊田章男社長はGRカローラの開発にあたり「多くのお客様に愛していただけるクルマだからこそ、絶対にコモディティと言われる存在にしたくない。お客様を虜にするカローラを取り戻したい」との強い思いを語っている。(写真:永元秀和)
トヨタ GRカローラ RZ(日本仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4410×1850×1480mm(全高はアンテナ含む/ルーフ高は1455mm)
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1470kg
●エンジン:直3 DOHCターボ
●総排気量:1618cc
●最高出力:224kW(304ps)/6500rpm
●最大トルク:370Nm(37.7kgm)/3000-5550rpm
●トランスミッション:6速MT(iMT)
●サスペンション:前ストラット、後ダブルウイッシュボーン
●駆動方式:フロント横置き4WD
●タイヤサイズ:235/40R18
●乗車定員:5名
●車両価格:未定
トヨタ GRカローラ モリゾウエディション 主要諸元
●全長×全幅×全高:4410×1850×1475mm(全高はアンテナ含む/ルーフ高は1450mm)
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1440kg
●エンジン:直3 DOHCターボ
●総排気量:1618cc
●最高出力:224kW(304ps)/6500rpm
●最大トルク:400Nm(40.8kgm)/3250-4600rpm
●トランスミッション:6速MT(iMT)
●サスペンション:前ストラット、後ダブルウイッシュボーン
●駆動方式:フロント横置き4WD
●タイヤサイズ:245/40R18
●乗車定員:2名
●車両価格:未定