2022年6月17日、F1第9戦カナダGPがモントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開幕する。新型コロナウイルス感染拡大により2020年と2021年で開催されなかったため、2019年以来、3年ぶりの開催となる。

変化が見え始めているフェラーリとレッドブルの2強対決

フェラーリとレッドブルの2強対決で展開されてきた今季2022年のF1シーズンだが、ここに来て少し状況に変化が見られるようになってきた。

フェラーリのシャルル・ルクレールが、前戦アゼルバイジャンGPで今季6度目のポールポジションを獲得するなど圧倒的な速さを見せるものの、なかなか勝利に結びつけることができず、今季まだ2勝にとどまっているのだ。

その一方で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはアゼルバイジャンGPで早くも今季5勝目をゲット。チームメイトのセルジオ・ペレスもランキング2位に浮上し、いつの間にかレッドブルが独走状態を築こうとしている。

2022年F1ドライバーズランキング(第8戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)150
2位 S.ペレス(レッドブル)129
3位 C.ルクレール(フェラーリ)116
4位 G.ラッセル(メルセデス)99
5位 C.サインツ(フェラーリ)83
6位 L.ハミルトン(メルセデス)62

2022年コンストラクターズランキング(第8戦終了時)

1位 レッドブル 279
2位 フェラーリ 199
3位 メルセデス 161
4位 マクラーレン・メルセデス 65
5位 アルピーヌ・ルノー 47
6位 アルファロメオ・フェラーリ 41
7位 アルファタウリ・レッドブル 27

そんな状況で迎える第9戦カナダGPは、フェラーリとしてはなんとしても勝たなければならないレースとなった。ストレートスピード、ブレーキ性能、タイヤ温度、天候、戦略、予選順位の重要性、オーバーテイク、セーフティカーなど、さまざまな要素を含んだこの難解なグランプリをフェラーリはどう攻略するのか。まず、第9戦カナダGPが行われるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットのコースを紹介しよう。

画像: ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットのコース図。長いストレート2本をヘアピンで繋いだような形状。ターン10からターン1までの直線でいかにタイムを稼ぐかが重要となるが、小さなコーナーも曲者。

ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットのコース図。長いストレート2本をヘアピンで繋いだような形状。ターン10からターン1までの直線でいかにタイムを稼ぐかが重要となるが、小さなコーナーも曲者。

ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット(Circuit Gilles Villeneuve)は、ケベック州モントリオールのセント・ローレンス川にある人工島(ノートルダム島)に設けられたサーキット。1967年のモントリオール万博の会場跡地を利用して1978年に建設された。当初はノートルダムサーキットと呼ばれていたが、地元の伝説的ドライバー、ジル・ヴィルヌーヴが1982年に事故死したことを受けて現在の名称に変更された。

コースレイアウトは、長いストレートと深く切れ込んだコーナーを組み合わせたストップ・アンド・ゴー型と言えるもので、トラクション、ブレーキングスタビリティ、エンジンパワーが勝利の鍵となる。

多くの部分がストレートとシケインで構成されているため、ストレートからのブレーキングによって先行車を交わすことができ、オーバーテイクのチャンスは多い。とくに最後コーナー手前のターン13からターン14の最終シケイン、続くターン1のブレーキキング、ターン10のヘアピンはオーバーテイクポイントとなる。

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