510馬力の直6ツインターボで4輪を駆動
2022年はBMW Mが設立されて50周年となるが、それを記念してM3ツーリングが発表される。これはM3セダン、M4クーペ、そしてM4カブリオレに続く現行型の3/4シリーズとしては4番目のMモデルとなる。
スタイリングでは、垂直に長いフレームレスのキドニーグリル、フロントフェンダーのエアインテーク、大きく張り出したホイールアーチ、下方向へ延長されたサイドスカート、フロントエプロンとリアエプロンの付加パーツなどが、冷却性能と空力性能を高めていることを示している。ボディカラーに関係なく、ルーフはグロスブラックとなる。ルーフレールは標準装備され、ルーフエンドのスポイラーも同色で塗装される。
パワートレーンは、他のM3/M4モデルと同様、3L 直列6気筒ツインターボを搭載。最高出力は375kW(510hp)、最大トルクは650Nmを発生する。耐久レースに参戦するM4 GT3の冷却およびオイル供給システムからフィードバックされ、Mモデルのエンジンらしく高回転域でもハイパフォーマンスを発揮する。また、フラップを電子制御するエキゾーストシステムを採用して、街中での静粛性や官能的なサウンドを両立する。
トランスミッションは8速のMステップトロニックで、3つのギアシフトプログラムが設定され、ステアリングホイールのシフトパドルで操作できる。駆動方式は4輪駆動により敏捷性と走行安定性を最適化する。0→100km/h加速は3.6秒、0→200km/h加速は12.9秒と俊足で、オプション設定される電子制御リミッターにより最高速を250km/hから280km/hにアップできる。
ドライブモードを4WDスポーツにすると、M xドライブは後輪へのトルク配分を強める。また、DSC(ダイナミック スタビリティ コントロール)をOFFにすると2WDモードとなり、純粋なFRマシンとなる。サスペンションは、フロントがダブルジョイントストラット、リアが5リンクで、いずれも軽量設計と高い剛性を兼ね備えている。また、電子制御式ショックアブソーバーを備えたアダプティブMサスペンションと可変レシオのMサーボトロニックステアリングも標準装備されている。
ホイールはフロントが19インチ、リアが20インチの鍛造M軽合金製を標準装備し、オプションでサーキット用タイヤも指定できる。DSCのシステムには、エンジンコントロールユニットに統合されたホイールスリップリミテッドが含まれ、10段階で介入しきい値を調整できる。