2022年8月1日、アストンマーティン アラムコ コグニザント F1チームは、今季限りでのF1からの引退を発表したセバスチャン・ヴェッテルの後任として、フェルナンド・アロンソを起用すると発表した。では、アロンソが抜けたアルピーヌ F1チームに誰が加入するのか、ひとりのドライバーの異動によって2023年シーズンのF1シートを巡る思惑が一気に動き出した。

ヴェッテル引退発表の衝撃が来季のシート争いに波及

アストンマーティン アラムコ コグニザント F1チームの2023年ファーストドライバーのシートはフェルナンド・アロンソに決定した。セバスチャン・ヴェッテルの後任として、ミック・シューマッハ(ハース)の名前も挙がっていたが、ランス・ストロールのチームメイトにはやはり開発力や指導力のあるベテランドライバーがいいと判断したのだろう。

アロンソは2005年にルノーチームで当時のF1史上最年少ドライバーズチャンピオン記録を樹立し、翌2006年も連覇を達成。ルノーの黄金時代を築き上げた。その後、マクラーレン、ルノー、フェラーリで上位争いをするもののチャンピオンに届かず、2015年からはホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレンに移籍するが、マシンの競争力不足で低迷。2019年にF1シートを失ったが、2021年よりアルピーヌに移籍し、そのドライビングと開発力で存在感を示していた。

画像: 2023年シースンよりアストンマーティン アラムコ コグニザント F1チームへの移籍が発表されたフェルナンド・アロンソ。

2023年シースンよりアストンマーティン アラムコ コグニザント F1チームへの移籍が発表されたフェルナンド・アロンソ。

アストンマーティンにとってアロンソ獲得は大きな意味を持つものの、問題はアルピーヌがアロンソの穴をどう埋めるか。チャンピオンを狙うアルピーヌ(ルノー)としては「勝てるドライバー」を欲しいところで、ここに誰が収まるかで、2023年シーズンのF1のドライバー布陣は大きく動き出すことになりそうだ。

さらに、もしメルセデスやフェラーリ、マクラーレンなどに動きがあれば、大幅な変更へと発展することになるだろう。F1は現在サマーブレイク中だが、その駆け引きはすでに始まっていて、後半戦のベルギーGPから秋にかけて、さまざまなニュースや噂が飛び交うはずだ。

2022年F1チーム体制→2023年F1チーム体制

■メルセデスAMG ペトロナス フォーミュラ1チーム
 ルイス・ハミルトン
 ジョージ・ラッセル
■レッドブル レーシング
 マックス・フェルスタッペン
 セルジオ・ペレス
●スクーデリア フェラーリ
 シャルル・ルクレール
 カルロス・サインツ
●マクラーレン F1チーム
 ダニエル・リカルド
 ランド・ノリス
●アルピーヌ F1チーム
 フェルナンド・アロンソ →【未定】
 エステバン・オコン
●スクーデリア アルファタウリ
 ピエール・ガスリー
 角田裕毅
●アストンマーティン アラムコ コグニザント F1チーム
 セバスチャン・ヴェッテル →【フェルナンド・アロンソ】
 ランス・ストロール
●ウィリアムズ レーシング
 ニコラス・ラティフィ
 アレックス・アルボン
●アルファロメオ F1チーム オーレイン
 バルテリ・ボッタス
 周冠宇
●ハース F1チーム
 ミック・シューマッハ
 ケビン・マグヌッセン

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