「HONDA CELEBRATES 25 YEARS OF THE CIVIC TYPE R」と銘打って、ホンダ・ヨーロッパが、シビック タイプRの25周年アニバーサリーレポートを公開した。コンパクトスポーツの本場とも言える欧州でも、日本の元気なホットハッチは6世代にわたって愛され続けている理由はどこにあるのか。後編はターボ化がスタートした4代目から、登場間近の最新モデルまでを見てみよう。

4代目:FK2 (2015-2017):VTEC ターボを発表

画像: 実際にTCRレギュレーションのツーリングカーレースで、世界各地においてチャンピオンのタイトルを獲得している。

実際にTCRレギュレーションのツーリングカーレースで、世界各地においてチャンピオンのタイトルを獲得している。

マーケットにおける期待値とエミッションについての規制が変化するにつれて、自然吸気からターボ過給への移行は避けられないものとなった。そのためホンダのエンジニアは、最高出力310psで爆発的な性能を発揮するK20C ターボチャージャー付き2Lエンジンを開発する。

大幅なパワー&トルクの増加によるトルクステアに対処するために、ホンダはリミテッドスリップディファレンシャルと組み合わせたデュアルアクシス・ストラットサスペンションを発表した。

2015年式シビック タイプRは、0→100km/hをわずか5.7秒で走り抜けるとともに、大口径(351mm)フロントディスクを装備した高性能ブレンボブレーキシステムによって、コンペティション的な走行も得意だった。

■FK2(日本仕様2015年式)主要諸元

●全長×全幅×全高:4390×1880×1460mm●ホイールベース:2600mm●重量:1380kg●エンジン型式・種類:K20C型・直4 DOHCターボ●排気量:1995cc●最高出力:228kW(310ps)/6500rpm●最大トルク:400Nm(40.8kgm)/4500rpm●トランスミッション:6速MT●タイヤサイズ:235/35ZR19●車両価格:428万円(当時)

https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17147114

5代目:FK8 (2017-2022) :スポーツハッチバックの究極形として

画像: このモデルは北米市場にも投入されるなど、世界販売をけん引する存在でもあった。

このモデルは北米市場にも投入されるなど、世界販売をけん引する存在でもあった。

2017年に登場したFK8は、シビック タイプRとしての究極進化形と呼んでいい。先代であるFK2の大幅な進化に伴って、新型ではさらにアダプティブダンパーなど、数多くの新しい機能装備を採用することが可能になった。

K20Cエンジンはさらに改良されて320psにパワーアップ、ダウンフォースについても大幅な進化を見せたことも、FK8の特徴だ。エクステリアにおける空力パッケージは非常に高度なもので、フラットボトムなフロアアンダーの空力性能と相まってダウンフォースを積極的に活用することができた。

■FK8(日本仕様2021年型/リミテッドエディション)主要諸元

●全長×全幅×全高=4560×1875×1435mm●ホイールベース=2700mm●車両重量=1370kg●エンジン= 直4DOHCターボ●総排気量=1995cc●最高出力=320ps/6500rpm●最大トルク=400Nm/2500-4500rpm●トランスミッション=6速MT●タイヤサイズ:245/30ZR20●車両価格(税込)=550万円(当時)

6代目:FL5 (2022-) :究極進化形はさらに「バージョン2.0」へ

画像: すでに鈴鹿サーキットでは、FFモデルとしてのレコードタイムを記録している(2分23秒120/2022年4月7日現在/ホンダ測定値)。

すでに鈴鹿サーキットでは、FFモデルとしてのレコードタイムを記録している(2分23秒120/2022年4月7日現在/ホンダ測定値)。

2022年後半に正式発売となるなる最新型は、数世代にわたって開発されてきた技術をさらに進化させ、成熟させ、洗練させている。あらゆる新しいテクノロジーとともに、洗練されたエアロダイナミクスが再びその限界性能を高い領域にまで押し上げることなった。

系譜的には、FD2(第3世代)にまでさかのぼるが、段階を追って熟成されてきたことで史上もっともはやく、もっともドライビングファンに富み、ある意味「中毒性」すら備えたシビック タイプRが生まれた。

シビック タイプRとしての25周年はもとより、タイプR全体としても記念すべき30周年を祝うのにふさわしいポテンシャルの持ち主と言えそうだ。

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