MINIが満を持して発表した新コンセプトカーは、ブランドの新たな方向性を示すBEVである。(Motor Magazine 2022年10月号より)

BMW第5世代のeDriveシステムを搭載

「エースマン」と名付けられたMINIの新しい仲間は2024年に登場予定のBEVで、4ドアハッチバックのクロスオーバーデザインである。技術的な内容は発表されていないが、プラットフォームは先に発表されたBMW iX1と共通のUKL/FDAR(スモーラークラス フロント ドライブ アーキテクチャー)を使用すると予想される。

画像: サイズは全長4.05m、全幅1.99m、全高1.59m。車格はミニハッチバックとカントリーマンの中間に位置するモデルだ。

サイズは全長4.05m、全幅1.99m、全高1.59m。車格はミニハッチバックとカントリーマンの中間に位置するモデルだ。

BMWまた搭載が見込まれるパワートレーンはBMW第5世代のeDriveシステムで、ボディサイズからバッテリーの容量は64.7kWh(ネット)で、480kmほどの航続距離となるはずだ。

デザインは長いルーフと四隅にタイヤを配した短いオーバーハング、水平に伸びた高めのショルダーライン、比較的狭いグリーンハウスキャビンがMINIの仲間であることを強調している。ただし、よく観察するとリアウインドウまで回り込んだやや不釣り合いなほど大型のルーフスポイラーが採用されている。

これは明らかに空力特性を改善して少しでも航続距離を伸ばそうとするデザイナーのアイデアに違いない。また形状は変わったが2個のヘッドライトと、6角形から8角形へ変わった照明グリルライン、そしてユニオンジャックを配したテールライトも採用。ルーフにはユニオンジャックを思わせるキャリアが載っているが、これはおそらく量産モデルには採用されないだろう。

大きく異なるのは20インチタイヤ(スタンダードは19インチ)を収納する、大きく広がったプラスチック製のモールで囲まれた異型ホイールアーチである。

キャビンはまるで・・・アニメーションの世界

画像: シート地のカラーリングはポップで斬新。ダッシュボードの柄は映像を投影するタイプなので、シーンによって変わる。

シート地のカラーリングはポップで斬新。ダッシュボードの柄は映像を投影するタイプなので、シーンによって変わる。

オープニングミュージックで迎え入れられるキャビンは他のBEV同様にフラットでルーミー、後席には3名分のスペースを持ったパッチワークシートが配置されている。クロームやレザーを一切使用していないリサイクル素材から成るインテリアは非常にシンプルでインフォテインメントはダッシュボード中央の円形LEDタッチスクリーンに集中されている。

ところで、MINIは2022年から「gamescom※」のメインスポンサーとなった。gamescomは8月にドイツのケルンで2年ぶりのメッセを開催したが、ここに「ポケモンモード」を備えたエースマンが登場した。今回の発表会ではセンターディスプレイにピカチュウやポケボールが現れ、稲妻によってダッシュボード全体がアニメの世界になった。

果たして次世代の若者がこのようなテイストを好むかどうかは我々にはわからないが今は「Wait&See!」。(文:アレキサンダー・オースルテン<キムラ・オフィス>/写真:キムラ・オフィス、BMW AG)
見守ってみよう。※gamescom・・・世界最大規模のコンピュータとビデオゲームの見本市。

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