第2世代GTとなってスポーティ度がさらにアップ
電動化路線にひた走るアウディから、内燃機関スポーツモデルの話題が届いた。アウディスポーツ「R8クーペV10RWD GT」とTT RSクーペの特別仕様車「TT RSクーペ アイコニックエディション」の2モデルだ。
GTとしては第2世代となり、さらに走りに磨きがかけられた。「トルク リア ドライブモード」のアウディスポーツ初採用もそのひとつだ。
まず、「R8 クーペ V10 RWD GT」から話をはじめよう。このモデルは、アウディのハイパフォーマンス系ブランドである「アウディスポーツ」が手がけるモデルで、スポーツイメージの頂点に立つ。RWD GTはその、いわゆる最終形となるアニバーサリー仕様だ。
搭載される心臓部は5.2L V10自然吸気エンジンが担い、最高出力620ps、最大トルク565Nmを発揮する。ベースとなる「R8 クーペ V10 RWD」の最高出が570psなので、その差は歴然だ。組み合わされるトランスミッションは7速DCTとなる。
パフォーマンスは、0→100km／hを3.4秒で駆け抜け、0→200km／hが10.1秒で最高速が320km／h。まごうことなき、スーパーカーなのだ。
走行性能系では、アウディスポーツのラインナップとして初めて「トルク・リア・ドライブ」モードの採用が行われた。スタビリティコントロール（ETC）の一部として、ASRと呼ばれるトラクションコントロールシステムがリアのグリップをコントロールする。制御には、7つのパターンが用意されている。
軽量化も図られ、ベース車に比べ20kg減量した車両重量は1570kg。レース用ホイールをはじめセラミックブレーキ、カーボン製のバケットシートやアンチロールバー、アルミ製ロッドの採用などが寄与しているという。
エクステリアは、ブラックハイグロス仕上げのアエロキットをまとい、エンブレムも同様の仕様とされている。インテリアは、ブラックとレッドのコンビネーションカラーのコックピットが目をひく。
「R8クーペV10RWD GT」は世界333台限定で2023年より販売が開始される予定だ。価格は22万5000ユーロ（約3172万円）。
車両重量はベースの「R8 クーペ V10 RWD」（左）に比べて20kg減量されている。
走り心を刺激するエクステリア＆インテリア
一方の特別仕様車「TT RSクーペ アイコニックエディション」は、モータースポーツ由来のエアロキットが装着される。その効果のほどは乗ってのお楽しみということだが、1998年の初代デビュー以来のピュアスポーツマインドを継承した3世代目の現行フォルムをより際立たせていることだけは確かだ。
モータースポーツシーンのテクノロジーが注ぎこまれたエアロキットを装着。
インテリアは、スペシャル感が強調されている。ナッパレザーがあしらあれたRSスポーツシートやグレイのサイドパネル、ブラックアルカンターラのセンターコンソール、ステアリングの12時の位置に配されたイエローの印などなどだ。
パフォーマンスは、搭載の2.5Lターボエンジンから最高出力400hp／最大トルク480Nmを発し、止まった位置から100km／hまでが3.7秒。最高速度は280km／h。トランスミッションは7速DCT。
「TT RS クーペ アイコニックエディション」のオーダーは、限定100台で2022年10月より開始されている。価格は11万3050ユーロ（約1549万円）。デリバリーは2023年の第一四半期からの予定だ。
