流麗なフォルムは「自然」からのインスピレーション
フォルクスワーゲンはBEVの「ID.シリーズ」によりワールドワイドでEV攻勢をかけているとこだ2020年に欧州で発売したコンパクトハッチの「ID.3」を皮切りに、2021年には欧州だけでなく米国と中国でクロスオーバーSUVの「ID.4」やSUVクーペの「ID.5」を、さらに中国向けの7シーター電動SUVの「ID.6」を市場投入してきた。また、2022年には話題作「ID.BUZZ」の予約受注が欧州ですでにスタートしている。
そしていよいよ日本にもID.シリーズがやってきた。先陣を切るのは、2021年に「ワールド カー オブ ザイヤー」を獲得しており、フォルクスワーゲンブランドのBEVとして本稿執筆時までに世界最量販となる15万台以上を販売した人気モデルのID.4だ。
BEV専用に新たに開発されたMEBプラットフォームの採用により、駆動用バッテリーを前後の車軸間にレイアウトすることでロングホイールベースを実現し、従来のカテゴリーよりも1クラス上に相当する広い室内空間と、543~1575Lという容量の大きな荷室が確保されている。
さらには、重量のあるバッテリーをボディ下に格納することで、車両の低重心化と最適な車両の重量バランスを両立するとともに、リア駆動により高い操舵性とトラクション性能を実現している。
アスリートのプロポーションを想起させるモダンなスタイリングのクリアで流れるようなデザインは「自然」からヒントを得たもので、わずか0.28という非常に優れたCd値を達成したことも特筆できる。
駆動モーターの出力は最大150kWで、バッテリー容量は最大77kWhとなり、WLTCモード航続距離は最大561kmを誇る。また0→100km/h加速タイムは8.5秒と、速さだけを訴求するタイプのBEVではない。
海外には、より出力等を抑えたモデルや、駆動方式をAWDとしバッテリー容量を増やしたバージョンも用意されるが、日本向けは上記仕様のみとなる見込みである。
フォルクスワーゲン ID.4 Pro Launch Edition 主要諸元
全長×全幅×全高:4585×1850×1640mm
ホイールベース:2770mm
車両重量:ー
パワートレーン:1モーター(リア)
最高出力:150kW
最大トルク:310Nm
最小回転半径:ー
駆動方式:RWD
一充電走行距離:561km(WLTCモード)
総電力量:77kWh
タイヤサイズ:ー
車両価格:未定