クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパスを紹介していこう。今回は片道約500kmの大阪へのロングドライブの様子をお伝えしよう。(Motor Magazine 2022年7月号より)

距離500km、8時間弱のロングドライブへ

奇しくもその日は、13日の金曜日。大阪で開催される弊誌主催イベント“EV & SDGsフェア”の会場設営準備に向かうべく、MMコンパス号は東京を出発した。乗っているのは長期テスト担当者と編集部のN、販売部のKという3名だ。

画像: ディスプレイ手前のピアノブラックで仕上げられたスイッチ類。物理的に操作できるボタンはやはり確実で便利。

ディスプレイ手前のピアノブラックで仕上げられたスイッチ類。物理的に操作できるボタンはやはり確実で便利。

会場となる大阪駅すぐ近くの“うめきた広場”への集合時間は17時20分と指定されているので、スタート時間は逆算して9時半とした。距離にしておよそ500km、不意の渋滞や食事、給油などの時間を考えておよそ8時間弱の行程である。

MMコンパス号はリミテッドグレードで、オンデマンド方式の4WDシステムを備えるが日常的な条件下では効率に優れるFFの駆動状態でほぼ走行している。自然吸気の2.4L直列4気筒エンジンは、9速ATとの組み合わせで100km/h巡航時におよそ8速/1550rpmで回っている。

燃料タンク容量は60L、これまでの記録から実走行での燃費は高速道路走行が主体となるとだいたいWLTCモード燃料消費率(11.5km/L)とほぼ同じと想定できるので、満タンで出発すれば無給油で到着できるだろうが、復路のことなども考えて、途中休憩時に一度給油を行う予定とした。

快適なドライブでやや早めに到着

幸い、途中で渋滞もほぼなかったので順調に距離が進み、新名神高速道路の土山サービスエリアで食事&給油、そしてドライバーを交代。目的地には、予定よりもやや早く到着することができた。車内での会話が面白かったことや、オーディオの音質も好ましかったことなどからドライブはいたって快適で、気が付いたらすでに大阪市内に入っていたという印象だ。

画像: イベント終了後、出演ゲストを新大阪駅へと送り届ける。駅の南側、正面口の眺めはネオレトロな感覚が素敵。

イベント終了後、出演ゲストを新大阪駅へと送り届ける。駅の南側、正面口の眺めはネオレトロな感覚が素敵。

もちろん、乗員が長距離の走行に慣れているという要因もあるが、改めてジープコンパスが十分なロングドライブ性能を備えていることを実感させられた次第だ。それも、アダプティブクルーズコントロールやアクティブレーンマネージメントといった運転支援機能を使わない状態で、である。言い換えれば、これはコンパスのクルマとしての基本的な資質がしっかりしている、ということの証明でもあると思うのだ。

さて、MMコンパス号の長期テストもこの今回をもって終了となる予定。次号は、これまでのまとめとして総集編をお届けしたい。

■第10回/2022年4月23日~5月24日(10カ月目)のデータ
・オドメーター:17832km
・走行距離:1904km
・給油量:164.2L
・実燃費:11.6km/L

■ジープ コンパス リミテッド主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1600kg
●エンジン:直4 SOHCマルチエア
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm/1700-3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●WLTCモード燃費:11.5km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):509万円(当時)

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