さらに今回は銘柄が充実しつつあるオールシーズンタイヤも紹介する。(Motor Magazine2022年12月号より)
スタッドレスかオールシーズンか?自分のドライブシーンを思い浮かべてみよう
冬のドライブの準備でとくに重要なのが冬用タイヤの用意だ。ここ十数年で日本の気候は変化し、まだ秋だと思っていても突然の降雪に見舞われることも増えた。また雪に縁遠いと思いがちな東海、関西、九州地方などでも大雪が降ることもある。つまり、スタッドレスタイヤは今や地域を問わず、日本の冬に欠かせないものなのだ。
ここで紹介する最新のスタッドレスタイヤは、どれも各メーカーがこだわって作り上げた良品ばかり。国産メーカーはこれまでに培ってきた性能に磨いただけでなく、最近人気のSUVに向けたサ
イズを拡充、選択肢が広がった。
一方、海外メーカーはドライ、ウェット、圧雪はもちろん、シャーベット、アイスバーンもあるなど、変化に富んでいるがゆえに過酷な日本の冬の道を意識して開発した製品を投入している。
さらにオールシーズンタイヤの種類も増えた。そして多くの製品が「高速道路冬用タイヤ規制」に
対応した心強い存在だ。また、通年使えるため、スタッドレスタイヤとは違い保管場所を確保する必
要がないというメリットもある。
ただし、氷上性能などスタッドレスタイヤに分がある点もあるので、冬季のクルマの使い方に合わ
せてスタッドレスタイヤにするか、オールシーズンタイヤを選ぶかを考えることをお勧めする。
BRIDGESTONE BLIZZAK VRX3
◎ブリヂストン ブリザック ヴイアールエックススリー<スタッドレス>「史上最強の氷上性能を実現した」
発泡ゴムを進化させた「フレキシブル発泡ゴム」と新トレッドパターンの採用で氷面の水の流れを最適化し、従来比+20%のブレーキ性能を達成。ゴムの硬化を防ぐ「ロングステイブルポリマー」も採用し長寿命化。SUV向け(12サイズ)も追加された。
YOKOHAMA iceGUARD 7 iG70
◎ヨコハマ アイスガード セブン アイジーナナジュウ<スタッドレス>「氷、雪に効く性能と長寿命を両立」
これまでのヨコハマ製スタッドレスタイヤで最大の接地面積と溝エッジ量を叶えた専用パターンを採用。「ウルトラ吸水ゴム」により氷上制動を従来品比14%向上。さらにゴムのしなやかさを保つ「オレンジオイルS」の配合により性能の劣化を抑制している。
YOKOHAMA BluEarth-4S AW21
◎ヨコハマ ブルーアース・フォーエス・エーダブリュー・ニーイチ<オールシーズン>「雪と水の排出性能強化で滑らない」
幅広の専用方向性トレッドパターンで広い接地面積を確保。雪上、ウェット、氷面のいずれでも安定した走りを実現。トレッド面はあらゆる方向からエッジを確保できる「V字ダイバージェントグループ」と雪柱せん断力を高める「クロスグループ」と呼ばれる溝で排雪、排水能力を高めた。